「デサントレディース東海クラシック」の2日目終了後に日本女子プロゴルフ協会公認で行われたドラコン大会。そこで、穴井詩に次いで2位に入ったのが、去年、一昨年と2年続けてシーズン平均飛距離1位の葭葉ルミ。試合でのスウィングとは一味違う、気合の入ったマン振りを、プロゴルファー・中村修が分析!

「あーっ!」と声を出しながらインパクト

去年おととしと2年連続飛距離女王の葭葉ルミ選手ですが、今年は穴井詩選手に次いでここまで2位。しかもやや差をつけられての2位ということで、ドラコン大会に気合十分で乗り込んできました。

いつもよりも速いテンポで、いつもよりも深くバックスウィングをとり、インパクトの瞬間「あーっ!」と思い切り声を出したスウィングで会場を沸かせ、優勝した穴井詩選手には及びませんでしたが、272.3ヤードという見事な記録を残しました。そのスウィングを解説していきましょう。

画像: 「デサントレディース東海クラシック」の恒例・ドラコン大会で272.3ヤードと記録を残した葭葉ルミ

「デサントレディース東海クラシック」の恒例・ドラコン大会で272.3ヤードと記録を残した葭葉ルミ

葭葉選手の特徴は、水平に体を回すのではなく、縦方向にねじり上げるようにとる、手元の高いバックスウィング。そこから上手く切り返しで「間」をつくり、高いトップから急角度にクラブを下ろしてくるのではなく、上手く斜め方向の回転に変え、適正な入射角を作っています。

それを実現しているのが、切り返しでの下半身の動きです。トップにクラブが収まる寸前に左足を踏み込み、そこからキレよく腰をターゲット方向に向けていきます。下から上の運動連鎖を作ることで、回転力を高め、クラブの入射角も適正にすることができているのです。

画像: トップにクラブが収まる寸前に左足を踏み込み、そこからキレよく腰をターゲット方向に向けている

トップにクラブが収まる寸前に左足を踏み込み、そこからキレよく腰をターゲット方向に向けている

かつてタイガー・ウッズのライバルとして活躍した南アフリカの名手、アーニー・エルスは、非常にゆったりとしたリズムで振りながら300ヤードを軽々と超える飛距離を持っていました。葭葉選手も同様に、リズム自体はゆったりですが、飛距離は日本ツアー屈指。

これは、力みがないこと、もともとの体格が恵まれていることはもちろん、運動連鎖が正しくできていることで動きによどみがないことからゆったりに“見える”ということ。体の動きはゆったりですが、正しい順番に動かされることで、ヘッドスピードは非常に速いのです。

今年は惜しくも2位だった葭葉選手。ぜひ来年も参戦して、また熱い女の戦いを見せてもらいたいものです。

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