メジャー2勝、世界ランク最高位1位の世界の強豪
昨年は畑岡奈紗の日本女子オープン三連覇を阻んだユ・ソヨン。世界ランク最高位は堂々の1位。メジャーは2勝を挙げています。今季は昨シーズンよりは調子はよくないものの世界ランクは15位。6位の畑岡奈紗、11位の渋野日向子に続く世界の強豪選手です。
練習場で見るとまずは体が張りがあってしっかりとトレーニングを積んでこの試合に乗り込んで来ているなと感じました。
スウィングは頭を左右に動かし重心移動をしながら打つタイプのスウィングです。画像Aのアドレス位置と右のトップで頭の位置を比べると頭ひとつくらい右に動き、頭と胸が右のひざの上に乗るようにしっかりと右サイドに荷重されていることが見てとれます。オーソドックスなスクェアグリップからトップでのフェースの向きもスクェア。大きく重心の移動をするためにスタンスはやや広めです。
バックスウィングでトップ付近まで体がねじられるころ、左のひざをアドレスの位置に戻すように下半身主導でダウンスウィングへと切り返していきます。画像Aのアドレスのひざの向きと、ダウンスウィングである画像Bのひざの向きを比べて見るとよくわかると思いますが、しっかりと下半身のリードで回転力を作り正しいインパクトへとクラブを導いています。
画像Cでは韓国選手に多く見られるインパクト後の特徴的な腰の動きに注目してみましょう。左右の画像を比べて見ると、わずかですがインパクト直後に腰が逆回転していることがわかります。これは下半身の回転で作ったパワーをクラブに伝える、いわゆる「ツイスト」の動きです。
メディシンボールなど重いものをゴルフのアドレスから投げようとすることをイメージしてください。より遠くまで投げようとすると大きく重心を揺らしながら左へ踏み込んだ後に右足をベタ足にするように踏ん張ると、腰は逆回転するように動き、その結果腕が効率よく振れて遠くまでボールを投げられるはずです。
ゴルフスウィングに当てはめると、ヘッドスピードが上がるだけでなく、フェースも自然と開閉されボールをつかまえて飛ばしてくれます。スクェアグリップでフェースを開閉させながら打つタイプの教科書通りのスウィングと言えます。
練習場では足を揃えてアドレスした状態から、まず右足を開き、次に左足で踏み込んで打つドリルを取り入れていました。しっかりと重心移動をしながら効率よくクラブを加速させ、ボールをつかまえて打つので球が強くスピンもかかってます。非常に手強い存在になりそうです。
畑岡奈紗、渋野日向子両選手と同組で予選ラウンドをプレーするユ・ソヨン選手。ぜひ、世界のトップのプレーに注目してみてください。