現在アメリカで品切れ中! オンプレーンをつくる「プレーンメイト」
ケンジロウです。ラスベガスのTPCサマーリンよりお届けしております。今週はPGAツアーの「シュライナーズホスピタルズforチルドレンオープン」に来ております。
さて、今日はPGAツアーで流行っている練習器具のお話。やはりゴルフのスウィング理論はアメリカが最先端ですからね、ゴルフの練習器具もいろんな面白いものが出てきますよ。
ツアーの練習場周りには所狭しといろんな練習器具が並んでいます。
まず目に入ったのが、こちら(写真A)。ツアーストライカー社の「プレーンメイト(PLANEMATE)」という器具。プレーン(軌道)と友達になろうというような意味ですかね。オンプレーン矯正器具のような代物です。
腰にベルトを巻いてデモンストレートしていたデイビッド・ウッズプロに話を聞きました。
「構造は単純。ベルトを腰に巻き、ベルトとクラブをゴムでつなぎます。ゴムによる抵抗があるので手を使って上げるとゴムに引っ張られて極端なインサイドにクラブが上がってしまう。しっかり体を使ってクラブを上げるとプレーン上にクラブが上がります。手がリラックスできていれば、トップもレイドオフになりその後も自然といい位置(プレーン上)にクラブが下りてくる仕組みになっています。フォローでもプレーン上をなぞるので、正しいプレーンを体で覚えることができるんです」
なるほど。まさに“プレーンメイト”。赤いゴムは緑のそれより強度が強くてこちらはスウィング時に使う筋肉を強化するためということ。なんでもこの赤いゴムのほうをマキロイは気に入って使っているそうですよ。筋トレ好きのマキロイらしいですね。
私も腰に巻いて赤いゴムで体感してみましたが、コレ、正直かなりきついです。普段よっぽど手を使って打っているんだなというのが実感できました。
ちなみにこの「プレーンメイト」はただいまアメリカで売り切れ中とか。163ドルしますが……、アメリカのゴルファーは練習熱心ですね。
しなるシャフトに、跡がつくマット。パット練習器具も体験
続けて気になったのが、こちら。
パッティングで転がりがいいかがわかるボード、その名も「ロールボード(RollBoard)」。正しいインパクトロフトで打てたときは3インチ(約7センチ)飛んでそのあと着地して順回転がかかるという理屈で、このボードの上で打てばどのようにヒットできたかが可視化できるというもの(6メートルのパットを打つ前提)。
ボードの面がベルベットカバーになっていて、ボールの転がった軌跡が跡になって残るんです。ですからボールをヒットした跡の3インチ先に再び跡がついてそのあと転がった軌跡が残っていれば正しくインパクトできたということになります。
ロフトが多すぎると、何度か跳ねて点のような跡になるし、ロフトがないといきなり転がって、どこまでも転がっていき、ずっと跡が残る。ミスヒットすればもちろん転がりがふらふらになった跡が残るので、自分のパッティングがどんな傾向かわかっていいですよね。コレ、地味だけどなかなかの優れもの。
実際にボードの上で打ってみました。キャリーがなくていきなり転がった跡がついてしまいました。もう少しインパクトロフトを意識しないといけないのかな。
パッティング練習器具でもうひとつあったのが、やわらかいシャフト「フレックスパタートレイナー(Flex Putter Trainer)」。日本でも練習用のパターシャフトが流行っていますが、こちらではこの細くて青いシャフトが人気のようです。
「ロングパットするとわかりますが、シャフトが大きくしなって、しっかりとしなり戻りを待たないとインパクトがぶれやすい。このシャフトならいいリズムでストークができるようになり転がりがよくなりますよ。実際にこのまま試合で使えますけどね」とはフレックスパタートレイナーの担当者。
私も実際にロングパットを打ってみましたが、これがよくしなること。しなり戻りを待たないとちゃんとヒットしないので、自然とストロークが良くなる気がします。
先ほど使ったロールボードとこの青いシャフトをセットで使うとストロークがめちゃくちゃ良くなりそうですが、理屈はわかっていても地道にこれで練習できるかどうか……。
またいい練習器具を見つけたら紹介しますね。
写真/姉﨑正