5人中2人が世界ランクトップになった
スポーツ界でアイドル的扱いを受けた選手が結果を出しているかというとそうではない。「あの人はいま」的存在になることもしばしば。だがスパイスボーイズの面々は期待に応えた稀有な存在だ。
メンバーはルーク・ドナルド、イアン・ポールター、ジャスティン・ローズ、ポール・ケイシー、ニック・ドハティの5人。
ドハティ以外は現在もツアーで活躍しておりドナルドは11年に欧米両ツアーで賞金王に輝き世界ランクトップの座にも就いている。
ライダーカップでは欠かせない熱血プレーが売りのポールターは賞金王などのタイトルはないが欧州で12勝、米ツアーで3勝を挙げメジャーでも度々上位を賑わしている。
ローズは13年の全米オープンを含む欧米通算20勝近くを挙げており、16年にはリオ五輪で金メダルを獲得。昨年は米ツアーの年間王者にも輝いた。
さらにケイシーは米ツアー3勝、欧州ツアー14勝。40代になっても第一線を走り続け先月のポルシェヨーロピアンオープンでは42歳にして優勝トロフィーを掲げている。
ドナルドとローズは世界ランク1位を経験。現在もローズは同ランク4位、ケイシーは12位と若手を凌ぐ活躍を見せているのだ。
一方、スパイスボーイズ最年少のドハティは違った道を歩んでいる。じつは彼、16年に現役を退き現在の肩書きは“元プロゴルファー”。引退後はスカイスポーツゴルフのプレゼンターとして映像の世界に活路を見出している。
甘いマクスでスパイスボーイズ一番の人気を誇りながら30代半ば(現在37歳)で競技から身を引いたのは単純に成績が振るわず戦う場を失ったから。華々しいアマチュア時代とは一転、プロとしては00年代の後半に挙げた欧州ツアー3勝のみ。07年の全米オープンで7位タイに入ったときがキャリアのピークになってしまった。
5人中4人がいまも第一線で活躍するスパイスボーイズは人気と実力を兼ね備えたヨーロッパを代表するゴールデンジェネレーションだ。