予選ラウンドを終えた「ブリヂストンオープン」(袖ヶ浦CC袖ヶ浦C)。大会は24日から開催のPGAツアー「ZOZO CHANPIONSHIP」出場権を確保できる最後の機会でもある。すでに石川遼など推薦出場を決めた選手もいるが、3位以内に入れば、もう一つの出場資格である賞金ランキング7位以内でなくても、出場権を得る。‟一発勝負“にかける男たちの奮闘の行方は果たして……。

今週開催の男子ツアー「ブリヂストンオープン」では、優勝争いはもちろんだが、「誰が3位以内に入るか?」にも注目が集まっている。この試合で3位以内に入ると、24日から同じ千葉で開催の米ツアー「ZOZO CHAPIONSHIP」(アコーディアGC習志野CC)への出場権をゲットできるためだ。

「ZOZO」への出場は、石川遼、香妻陣一郎が推薦で資格を得ているが、国内ツアーで活躍する選手が「ZOZO」の出場権を得るためには、この大会で3位以内か、大会終了時点で賞金ランキング7位以内に入ることが必要となる。

「賞金ランク」の場合は、これまでの稼いだ賞金額が出場権獲得への大きな要素になるが、もっとも手っ取り早いのは「ブリヂストンオープン3位以内」に滑り込むことだ。この大会の獲得賞金次第で「賞金ランキング7位」の出場枠に入りそうな選手と、ただひたすら「3位以内」を目指す選手、それぞれの立場の選手たちに、練習日に話を聞いた。

まずは「賞金ランキング」での‟滑り込み“が見込める選手たち。時松隆光は、大会前時点で賞金ランキング13位。

「もちろん出たいです。もう『ZOZO』に出れるチャンスがあるとしたらこの『ブリヂストン』しかないわけですから。とくに今週は台風で週末は、出来るかどうかもちょっと分からないですよね? それを考えれば初日が本当に大事。そこでどの位置につけられているか? 最初から飛ばすつもりというか“攻め”のゴルフで狙っていけたらいいなと思ってます」

宣言通り初日5アンダー3位タイと飛び出した時松は2日目も2つスコアを伸ばし、順位はやや下げたものの予選ラウンドを7位タイで突破した。

画像: 2日目を終えて7アンダー12位タイと好位置で決勝ラウンドを迎える時松。優勝争いに絡んでZOZOへの出場はなるか

2日目を終えて7アンダー12位タイと好位置で決勝ラウンドを迎える時松。優勝争いに絡んでZOZOへの出場はなるか

賞金ランキング10位のハン・ジュンゴンも、大会順位と賞金額上積み次第で、出場圏内にランクインが見込めるひとり。

「もちろん、出たいですし、出られれば本当に光栄なこと。また、自分がゴルフ勉強できるいい機会になると思います。ただ、プレーするのはあくまで『ブリヂストンオープン』。出たいからといって、プレーが乱れないように気をつけていきたいです」

画像1: 今週3位以内で「ZOZO」に出られる! 一発勝負にかける男たち

あくまで地に足をつけた‟自然体“での出場権獲得を狙うというハンは、予選26位タイ、トップと6打差から首位の背中を追う。

一方で、賞金の積み上げのみでは厳しい選手でも「絶対に、出たい」は並々ならぬ意欲を持っている選手も数多くいる。その代表格がツアーのお祭り男・中西直人だ。

「ZOZO」の目玉選手のひとり、タイガーウッズに憧れを口にする選手は多いが、中西はなかでも筋金入り。現在の14本のセッティングには自腹で約28万円払って購入した最新のタイガーモデルのアイアン・テーラーメード「P・7TW」が入っているほどの‟タイガーフリーク“だ。

「もちろん狙っています。タイガーと同じ場所でプレーできる、そして自分の未来も大きく左右する。あえてプレッシャーを自分にバンバンにかけて行きますよ」と語ってくれたが、無念の予選落ち。憧れのタイガーと“同じ場所”でのプレーは来年以降に持ち越しとなった。

画像2: 今週3位以内で「ZOZO」に出られる! 一発勝負にかける男たち

「ZOZO CHAPIONSHIP」は賞金総額約957万ドル(約11億円)、優勝賞金だけでも約175万ドル(約2億円)と破格の高額の賞金大会。さらに、勝てばPGAツアーの出場資格も得られる。

大会は台風19号接近のため、来場を予定していたギャラリーの交通事情などを考慮し、主催者により12日の中止が発表されている。

2日目終了時点でトップは今平周吾。1打差でスンス・ハン、貞方章男、藤田寛之、大槻智春が追いかける展開となっている。日本初開催となるPGAツアーの国内選手枠に最後に滑り込むのは果たして誰になるのだろうか。

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