地面とフェース面の角度に注意
ジョージ・ガンカス・ゴルフの特徴として、飛距離アップだけでなく、方向性のアップも大きなメリットといえます。方向性が良くなると、ボールが曲がることや、ミスに対する恐怖心がなくなり、クラブを思い切りよく振れるようになります。そうなれば、どんどんスウィングのスピードもアップするので、結果的に飛距離も伸びるというわけです。
なぜ方向性がアップするかというと、スウィング中のフェースローテーションが少ないからです。フェースローテーションの少ないスウィングを手に入れるために、いちばん大事なポイントはダウンスウィングのフェース向きです。ダウンスウィングでシャフトがちょうど地面と平行のポジションまで下りてきたときに、フェース面が45度ぐらい閉じている状態になっていることが重要です。
ヘッドのトウが真上を向き、フェース面が地面と垂直になるのは、ダウンスウィングでフェースが開いて下りてきている証拠。
この状態から、手や腕を使わずに、体の回転だけで振っていくと、インパクトではフェースが開いて当たってしまいます。スクェアに当てるには、手先でヘッドを返す動きが必要になるので、フェースの開閉が大きくなってしまい、タイミングが合わないとボールが曲がる原因になります。
シャフトが地面と平行のポジションまで下りてきたときに、フェース面が45度下を向いた状態であれば、体の回転だけで振っても、スクエアにインパクトできます。手先や腕でフェースを返したりという動作は一切いらないので、スウィング中のフェースローテーションを限りなく小さくできるんです。
どうすればフェースを開かずに下ろせるか
フェースローテーションを極力抑えたスウィングをするには、グリップの握り方も大事なポイントのひとつです。まず、左手のグリップは左手のひらが地面と直角(親指が真上)と水平(手のひらが真下)を基準にすると、ちょうど45度ぐらいの角度で握るのが目安になります。ひと昔前であれば、ストロングもしくはフックグリップといわれる角度ですが、進化した最新のクラブでは、このぐらいでちょうどスクェアグリップといえます。
次に、右手のグリップですが、右手のひらを真っすぐ目標方向に向けるイメージで、横から軽く添えるように握ります。右手のグリップで絶対にダメなのは、上から被せるように握ることです。右手のグリップがカブっていると、ダウンスウィングでフェースが開きやすく、インパクトでスクェアに合わせるために、右手を返す動きが出やすくなってしまうので注意しましょう。
正しいグリップができたら、次はテークバックの始動です。ここでのポイントは手や腕を使わずに、上半身をねじる動きだけでクラブを上げることです。手先でクラブを上げてしまうと、テークバックでフェースが開きやすくなります。上半身のねじりだけで上げていけば、テークバックでフェースが開くことはありません。
フェースローテーションの少ないスウィングを手に入れるために効果的なドリルがあります。まず、上半身のねじりだけでテークバックを始動し、トップまでクラブを上げます。そこからゆっくりダウンスウィングして、シャフトが地面と平行のポジションまで下りてきたら、動きを止めてフェース面が45度ぐらい下を向いているかチェック。そこから体を回転させていき、インパクトのイメージを作ります。
再度、ダウンスウィングでシャフトが地面と平行のポジションまで下ろしたら止めて、フェース向きをチェック。そのまま小さくバックスウィングして、手や腕は使わずに、体の回転だけで軽くボールを打ちます。このドリルを行うことでフェースの開閉を極力小さく抑えてコントロールする感覚を身につけましょう。
これはドライバーに限らず、アイアンもまったく同じです。最新のスウィング理論はドライバーに合わせて進化しているので、アイアンでもフェースローテーションの少ないスウィングができれば、飛距離もアップするし、方向性も安定します。
スウィング全体の重要なポイントとしては、ダウンスウィングからフィニッシュまで、絶対に体の回転を止めないことです。開閉を抑えて、フェースをシャットに使って振るので、体の回転が止まるとインパクトでフェースが被って、ボールが左に飛んでしまいます。フェースを閉じて使う分、体の回転を止めずに開いた状態でインパクトすることでスクエアにヒットできます。
最初にも言いましたが、曲がらないという安心感があれば、どんどんクラブを振れるようになってくるので、スピードも上がるし、クラブの軌道も安定します。結果的に効率よく飛ばせるようになり、方向性も良くなるんです。ジョージ・ガンカス・ゴルフをマスターすれば、スコアアップは間違いなしです。