現在開催中の日本女子ツアー「大王製紙エリエールレディス」。その初日、渋野日向子のプレー模様を、プロゴルファー・中村修がレポート!

後半5バーディで初日2位タイフィニッシュ

日本女子ツアー「大王製紙エリエールレディスオープン」初日、渋野日向子選手は5アンダー2位タイと非常に良いスタートダッシュを決めました。

画像: 「大王製紙エリエールレディス」の初日を5アンダー2位タイで終えた渋野日向子(撮影/大澤進二)

「大王製紙エリエールレディス」の初日を5アンダー2位タイで終えた渋野日向子(撮影/大澤進二)

まずは11番ホール、535ヤードのパー5を2オンさせてバーディ、朝イチから上々な滑り出しです。ショットの調子も良く、先週の伊藤園レディスで予選落ちしてしまったときの雰囲気を感じさせません。

前組には現在賞金ランクトップの鈴木愛選手、後ろの組には賞金ランク2位のシン・ジエ選手と賞金女王争いを示唆するような組み合わせでしたが、同組が同年代の勝みなみ選手、小祝さくら選手だったこともあり、自分のプレーに集中して試合に臨めていたようです。

画像: 同年代の3人ということもあり、雰囲気は非常に良かった

同年代の3人ということもあり、雰囲気は非常に良かった

前半のピンチは17番ホールのパー5。レイアップした3打目をグリーンに乗せられず、アプローチを4メートルオーバー。続く下のパーパットも強く出すぎてさらに4メートルオーバー。3パットのダブルボギーを叩いてしまいましたが……続く18番ホール。ドライバーで飛距離を稼ぎ、2打目を50センチのベタピンに寄ってバーディ奪取。ここ最近見る機会の少なかった、スコアを落とした直後のバウンスバックを見せてくれました。これが効いて、前半はイーブンで折り返しです。

画像: 9番ホールアプローチを寄せバーディでフィニッシュ

9番ホールアプローチを寄せバーディでフィニッシュ

15分ほど休憩し、後半スタート。2番ホール、でベタピンに寄せてさっそくバーディ奪取です。4番ホールでは、UTでのティショットから2打目をフェアウェイ左サイドからピン奥2.5メートルにつけてさらにバーディ。

画像: 4番ホールの2打目をピン奥につけてバーディ

4番ホールの2打目をピン奥につけてバーディ

後半の渋野選手の勢いは凄まじく、続く5番、そして上がり2ホール8、9番でもバーディ。気づけば後半は合計5バーディ、31で回り、初日を5アンダー2位タイでフィニッシュしました。

画像: 4番に続き5番ホールでも連続バーディを決め、キャディとグータッチ

4番に続き5番ホールでも連続バーディを決め、キャディとグータッチ

試合後の会見で渋野選手本人も「後半盛り返して、っていうのは久しぶりだったかなって思いますね。バウンスバックもとれたし」と振り返る通り、久しぶりに渋野選手らしい、ピンを攻めてパターを入れてどんどん流れに乗っていくゴルフを見せてくれました。

今日のプレーには、どこか吹っ切れた様子が伺えました。これについては先週の伊藤園レディスで予選落ちを喫したことで、「初心に返った」ことも大きいと言います。

「予選通過が当たり前じゃないなっていうのがわかったぶん、最初から思い切り攻めなきゃ(いけない)」

自身の予選落ち、そして鈴木愛選手の3週連続優勝もあって、結果によっては目標としていた賞金女王への道が潰える可能性もある今週の試合。だからこそ、余計に気負うことなく「(賞金女王争いは)まったく考えずにプレーしていた」と試合後の会見で語ってくれました。

「残りの2試合で、応援してくれる皆さん。見に来てくれてるギャラリーさんに良いプレーを見せたいっていう気持ちでやってます」

また、先週、今週と青木翔コーチは帯同していませんのでその辺りを質問してみると

「コーチに頼りすぎてもいけないし、ミスショットが出たらどういうふうに直すのかは教わっているから、自分なりに考えて修正していかなければいけない。実際に来てくれたら頼っちゃうんですけどね」(渋野)

ともあれ、自分で考え調子を整え非常に良いスタートダッシュを切った渋野選手。残り3日間、このまま上位争いをしてくれることを楽しみにしています。

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