N.S PRO950GHネオをウェッジに採用した
7アンダー9位タイからスタートとなったた今日、渋野日向子選手はこの試合限りで一線を退くという一ノ瀬優希選手と、前年度優勝者の勝みなみ選手との組み合わせとなりました。
スタートから5ホールで1イーグル3バーディと、序盤に圧巻のプレーを見せてくれたのは勝選手でした。コースを熟知し、流れをつかんだら離さない若いのに試合巧者の雰囲気です。ボギーやOBもありましたが終わってみれば「65」。通算14アンダーで首位と1打差の2位にスコアボードを駆け上がりました。
もう一人の一ノ瀬選手も3アンダー「69」と素晴らしいプレーを見せてくれましたが、見ているとそれほど伸ばしていないように感じられてしまうほど、今日は勝選手、そして渋野選手のプレーがギャラリーを引き付け、魅了しました。
渋野選手の今日は、序盤は勝選手のスタートダッシュを尻目にもどかしい展開でした。1から4番まではわずかにカップに蹴られたり、抜けたりとパットが入りません。
転機になったのは、5番485ヤードと2オンできる距離のパー5。2オンに成功し、13歩のイーグルパットを寄せてバーディを奪います。すると、一ノ瀬と勝の両選手はピン近くからイーグル奪取。歓声が大きく響き、パーティ全体がどんどん伸ばしていきそうな雰囲気に包まれます。
すると、続く6番ではティショットをドライバーでフェアウェイセンターに置き、左サイドに切られたピンの右2メートルにつけると慎重にラインを読んで連続バーディ。7番パーを挟み、8番もバーディと、前半9ホールを3アンダーでターンします。
いいプレーですが、勝選手が前半を6アンダーの30と圧巻のプレーを見せたこともあり、後半に少しでも追いつきたいところです。
17番で320ヤードの“マン飛び”ショット
折り返して10番はやや打ち下ろしの370ヤードパー4。わずかに左のラフに入りましたが、95ヤードを52度のウェッジでピン右1ピンにつけバーディを奪います。
実は52度と56度のウェッジ2本のシャフトをN.S. PRO 950GHネオに今週からチェンジしています。青木翔コーチは、このシャフト交換をこう説明します。
「ウェッジでフルショットしない距離感がバラついていたので、先調子のものから中調子のモデルにチェンジしました。今日はそれが功を奏したのか距離感が合っていたみたいですね」(青木コーチ)
残り2戦のここでシャフトを変えるのは迷いもあったようです。日曜日に渋野選手とラウンドをしたときに決めたそうですが、バッチリその効果が出ているようですね。
11番のパー5は3打目をグリーンわきから寄せましたがバーディパットはわずかに入らず。15番までパーを並べ、16番パー3で5UTで打った球はピン筋に飛び2メートルにナイスオン、しっかり決めて5つ目のバーディを奪います。
驚いたのは17番の510ヤードのパー5。打ち下ろしで軽くフォローが吹いていましたが、ドライバーショットは昨日までより40ヤード以上飛び、320ヤードくらい飛んでいました。ピンまで残り175ヤードを5番アイアンで打ったと言いますからマン飛びでした。
「昨日までは、250ヤードの印より10か15ヤードくらい先までしか飛んでなかったので、今日こそ頑張ろうと思ったらあそこま行っちゃって」(渋野)
フェアウェイを突き抜けてラフに入るくらいの飛距離には驚きました。そこからグリーンに乗せ2パットで6個目のバーディを奪いました。18番は左のラフ、少しつま先下がりから右のカラーに乗せ12歩のパットを2パットでパー。6バーディノーボギーのラウンドでした。
18ホール中17ホールでパーオンし、惜しいパットもありましたがショットとパットが噛み合いトップと2打差で最終日を迎えることになりました。現在賞金ランク61位の森田遥が1打差の首位。昨年優勝の勝みなみ、賞金女王を争うシン・ジエなど2位タイが5名。
2打差に渋野と4週連続優勝がかかる鈴木愛、3打差にアマチュア優勝しプロ転向した古江彩佳など、もう誰が来るのか非常に楽しみな最終日のメンツとなりました。明日は雨予報なので、フェアウェイからピンを攻めたいところ。シード権争い、賞金女王争いからも目が離せない日曜日になりそうです。