ジェネラルエリア=ティーイングエリア、バンカー、グリーン、ペナルティエリア、OB以外
ジェネラルエリアとは、ティショットを打つティーイングエリア、砂地であるバンカー、ピンフラッグが立てられているグリーン、赤または黄色の杭で囲んであるペナルティエリア、そして「区域外」という意味のアウトオブバウンズ(OB)を除いた全エリアを指す言葉だ。旧来、「スルーザグリーン」と呼ばれたのとほぼ同義である。
フェアウェイもラフも林もジェネラルエリア。ルール上の区別はない
フェアウェイとラフにルール上の区別はなく、たとえば救済を受ける場合にラフにあった球をフェアウェイにドロップしても問題ない。林も、カート道路も、フェアウェイも、ラフも、分け隔てなくジェネラルエリアなのだ。
なので、もしコンペなので「ジェネラルエリアは6インチプレース可」といったローカルルールが設定されている場合、それがフェアウェイでもラフでも、あるいは木の根っこにあるとしても、6インチの範囲であれば動かしていいことになる。
話はそれるがこの6インチプレースは日本固有のもので、忌み嫌う人も非常に多い。ゴルフはあくまでもあるがままの状態でプレーし、それが難しい場合ルールに頼ると言うのが基本的な考え方。価値観は人それぞれだが、許されているからと毎回ボールを拾い上げていいライに置き(プレースし)、プレーしていると、知らぬ間に同伴者の不興、ときに怒りを引き起こす可能性があることは覚えておきたい。
ローカルルールで定められているのだから、無論ルール上は問題ない。しかし、そもそも日本固有のものであること、嫌う人が一定数いること、やや廃れつつある習慣であることは覚えておいて損はないはずだ。
また、ドロップではなく、プレースなので、ひざの高さから落とす必要はなく、そっと置くことができる。6インチは約15センチだが、スコアカードの幅が大体15センチなので、目安になる。
ボールの一部がジェネラルエリア、一部が他エリアにある場合
さて、ジェネラルエリアに話を戻そう。前述したように、ジェネラルエリアのほか、グリーン、ティイングエリア、バンカー、ペナルティエリアの4エリアがあるのだが、たとえばボールの一部がジェネラルエリア、一部が別の特定エリアにある場合どうしたらいいのだろうか。
この場合、そのボールはジェネラルエリア以外の特定エリアにあるものとして扱うことになる。グリーンならグリーン、ペナルティエリアならペナルティエリアのルールが適用されることとなるので、注意が必要だ。そして、この特定エリアには優先順位があり、ペナルティーエリア→バンカー→パッティンググリーン決まっている。
「ティショットを打つ場所」のなかにもジェネラルエリアがある!?
また、ティイングエリアは厳密にはその日のプレーで使用中のティーマーカーの外側を結んだラインからプレー方向と反対方向に2クラブレングスの長方形を指す。このラインの外側は、同じように平らに整備された場所であっても、ジェネラルエリアとなる。
ジェネラルエリアにあるボールが救済を受けられる場合
ジェネラルエリアにあるボールは、前述した6インチとはまったく別に、ルールで救済が受けられるケースもある。
たとえば、ボールが異常なコース状態にある場合。動物の穴、修理地、動かせない障害物、一時的な水たまりなどにボールが触れている、あるいはスタンスやスウィングの障害となる場合、完全な救済のニアレストポイント(スタンスやスウィングから障害がなくなる地点)を起点に、
1クラブレングス以内でホールに近づかないエリアのなかに罰なしでドロップすることができる。
ジェネラルエリアにボールが埋まったら、どうする?
また、ボールの一部が地表面より下にある場合そのボールは「地面にくい込んでいる」ことになり、救済を受けられる。球の直後に基点を決め、基点から1クラブレングス以内の範囲で、ホールに近づかないジェネラルエリア内にドロップするのが正しいやり方。この場合も、罰はない。ペナルティーエリア内で地面にくい込んだ球は救済を受けられないことも、覚えておこう。