ショットが乱れるも、試合中に修正
「LPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ」の2日目は、前日とは打って変わって暖かく風もない宮崎らしい天気となりました。
今日は柏原明日架選手とのプレーとなった渋野日向子選手。出だし1番パー4、ティーショットがラフに行ってしまい、いきなりピンチ到来です。3打目のアプローチで乗せはするものの、5メートルのパーパットが残ってしまいます。しかし、このパットをしっかり決めてナイスパーセーブ。
この日の前半はとくにショットが乱れていました。4番ホールも左ラフに打ち込んでしまい、グリーンまで103ヤード地点。2打目にピッチングウェッジを選択した渋野選手ですが、まさかのシャンク。このホールをボギーとします。
「順目のラフで浮いている感じだったので、難しくないかなと思ったけど、スローで飛んでいきましたよね。すごいスローでビックリしちゃって、え~っと思って(笑)」
渋野選手本人も試合後の会見でそう振り返っています。思わぬミスで流れが悪くなりそうなところ。ですが6番ホールでバーディを奪取して持ち直します。この辺りからショットの調子もだんだんよくなってきました。7番ホールではグリーン手前ラフとの境目に外しますが、しっかりライを確認しパターを選んでナイスパーで切り抜けます。
9番パー5のバーディパットは決めきれませんでしたが、前半は1バーディ1ボギーのパープレーで折り返します。
後半はショットの方向もかなり収まってきて、迎えた13番パー5。しっかり2打でグリーンに寄せ、バーディを奪うと、続く14番も6メートルのバーディパットを見事決めて連続バーディ。プレーも、いつもの渋野選手らしい、ピンに向かって攻めるスタイルが戻ってきたな、と感じました。
16、17番とバーディチャンスにつけますが惜しくも外れ、パー。難しい18番を2オン2パットのパーで締めて、2日目を2アンダーでホールアウト。現在トータル4アンダーで3位タイ、トップのテレサ・ルー選手とは3打差です。
フェアウェイキープ率が14分の9、パーオン率18分の13というスタッツからも、昨日以上にショットが定まっていなかった渋野選手。朝の練習から少しタイミングが合っていなかったようで、前半はグリーンを狙ったショットが右に出て、ピンの右サイドからアプローチをする姿が多く見られました。
それでもアプローチで寄せてパーを拾えるゴルフができていたこと、後半ではショットも調整できたことには成長を感じました。昨日と今日見せてくれた“大人のゴルフ”からは全体的なスコアメークの力量が上がってきているのがわかります。
ラウンド後、練習場では今週から渋野選手に帯同している斎藤大介トレーナーの指導のもと、ゴムを使った体のバランスを整えるトレーニングに励んでいました。本人は「キツイ」と言いながらも、明日の調子は「大丈夫、寝れば治る」と“らしい”セリフも。
練習グリーンではアプローチを入念にチェック、続いてルーティンとなっているパット練習をしてコースを後にしました。
さて、注目の賞金女王争いなのですが、現在鈴木愛選手、シン・ジエ選手ともに1オーバーの17位タイ。渋野選手の逆転賞金女王がにわかに現実味を帯びてきました。渋野選手本人は「ノンプレッシャーでプレーするほうが私には良いかなと思うので、なるべく考えないように、がんばります」とコメントしています。
とはいえ、それも明日のプレー次第。最終日は悪天候の予報なので、なんとか明日良い位置で終わりたいところです。ムービングサタデー、いったいどんなゴルフを見せてくれるのか。楽しみですね。