話題の人物やキーワードが及ぼした経済波及効果などをもとに「SMBCコンサルティング」が発表する2019年の「ヒット商品番付」で、渋野日向子が「大関」にランクイン。ゴルフ界では史上3人目、個人単位では05年に宮里藍が“関脇”としてランクインして以来で、史上最高位となった。

ゴルフ界で史上3人目のランクイン

「ヒット商品番付」とは「SMBCコンサルティング」が、その年を代表する人物や出来事について、社会情勢や消費動向などを踏まえ、相撲の東西番付表にたとえて「横綱→大関→関脇…」と上位から階級付けするトレンドワードのランキング。

渋野は今年のランキングで横綱の「平成から令和へ」「ラクビ―ワールドカップ日本代表」につづく次点、今年「ノーベル化学賞」を受賞した吉野彰氏や米プロバスケットボールNBAに日本人史上初めて1巡目指名されたワシントンウィザーズ・八村塁とともに「大関」にノミネートされた。

画像: すでに「スマイリングシンデレラ/しぶこ」で「流行語大賞」にもノミネートされている渋野日向子。その存在は、ゴルフ界を超えた2019年の代表する「人物」となっている

すでに「スマイリングシンデレラ/しぶこ」で「流行語大賞」にもノミネートされている渋野日向子。その存在は、ゴルフ界を超えた2019年の代表する「人物」となっている

ゴルフ界では2017年に畑岡奈紗が卓球・張本智和、フュギュアスケート・樋口新葉らとともに「10代のスポーツ」として選出されて以来。個人としては、2005年に「日本女子オープン」で史上最年少優勝を達成し‟フィーバー“となった宮里藍が「関脇」でノミネートされて以来、2人目。同社の格付けとしては‟藍越え”となるゴルフ史上最高位をゲットしたことになる。

一見するとすでに「スマイリングシンデレラ/しぶこ」でノミネートされている今年の「流行語大賞」(自由国民社)にも似た主旨に感じるが、「単に言語として広く浸透したでなく、その現象や人物の功績や発言がもとで、どれだけの経済効果があったのかが加味されます。当事者とは無関係の分野や業界にも、経済波及効果を持たらした人物や出来事が、毎年、番付上位に入るかと思います」(SMBC担当者)とのこと。

今年、横綱に格付けされた「改元『令和』から『平成』へ」で言えば、改元前後となった4~5月の1カ月は業種・業界に関係なく「改元」をキーワードに様々な商戦やサービスの経済動静があったことが大きなポイント。渋野の‟大関抜擢“もこれに沿った選考理由だ。

「AIG全英女子オープン」で42年ぶりの日本人海外メジャー制覇を達成後、渋野の一挙手一投足は、ゴルフ業界を超えて世相にも反映された。象徴的なのが、渋野がラウンド中、空腹時の栄養補給としてお菓子屋、駄菓子をほおばる姿。「全英女子オープン」でほおばっていたよっちゃん食品工業株式会社の「カットよっちゃん」「タラタラしてんじゃね~よ」が瞬く間に完売する事態となった。

画像: ラウンド中に食べていた駄菓子製造メーカーの生産が追い付かないほどの社会現象にも発展した(写真は2019年「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」撮影/大澤進二)

ラウンド中に食べていた駄菓子製造メーカーの生産が追い付かないほどの社会現象にも発展した(写真は2019年「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」撮影/大澤進二)

世界的な快挙達成にも、変わらない渋野のパーソナリティが、世間からも評価されたことがランク付けに反映された形だ。

現在、ツアー最終戦「ツアーチャンピオンシップリコーカップ」で、賞金女王の座をかけて奮闘中の渋野日向子。2週連続Vともなれば再びフィーバーが過熱することは確実で、そうなれば“横綱昇進”もあるかも⁈

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