オーストラリアでは8年ぶりのタイガー登場
プレジデンツカップ直前、インターナショナルチームのアダム・スコットが地元のファンに「タイガーを応援しないで!」と訴えた。
欧州以外の国から選ばれた精鋭が集うインターナショナルチーム。松山英樹を筆頭にスコット、マーク・リーシュマン(豪)、ルイ・ウーストハウゼン(南ア)らを擁し、タイガー・ウッズキャプテン率いるアメリカチームをホームであるロイヤルメルボルンGCで迎え撃つ。
ところがホームであるはずの舞台がタイガーの登場でアウェイと化す懸念があるというのだ。
そもそもプレジデンツカップの戦績は1勝10敗1分とインターナショナルにとって誇れるものではない。アメリカの連勝が続けば大会開催の意義さえ問われかねない由々しき事態。
ロイヤルメルボルンは98年にインターナショナルが丸山茂樹の破竹の5連勝などで唯一米チームに黒星をつけた場所だけに、アーニー・エルス率いる多国籍連合は「今回こそカップの奪還を」と燃えている。だがスコットいわく「タイガーがオーストラリアで大会に出るのは8年ぶり。地元のファンが我々以上にタイガーを応援する可能性がある」と懸念するのだ。
「ホームグラウンドアドバンテージ(地元の圧倒的な応援)が欲しいのです。我々のチームよりタイガーや米チームの応援に回るギャラリーが多かったらがっかりしてしまいます」(スコット)
「応援するな、とはいっていない。もちろんゴルフファンなら滅多に見られないタイガーやDJ(
ダスティン・ジョンソン)が目の前でプレーすれば興奮するでしょう。でも応援は違う。我々のホームなんですからホームの雰囲気を出して欲しい」
インターナショナルチームにとっては直前になって頭の痛いニュースも。母国で復活を目指していた元世界ランク1位のジェイソン・デイが腰痛を理由に出場を辞退。エルス主将が韓国のアン・ビョンフンを指名した。
米チームも万全ではない。ブルックス・ケプカが欠場し9月5日に左ヒザの内視鏡手術を受けたジョンソンは前週のヒーロー・ワールド・チャレンジの出場を回避しプレジデンツカップはツアー選手権以来のぶっつけ本番となる。
とはいえオールスター軍団アメリカ優位は揺るぎそうもない。インターナショナルチームは地の利を生かし21年ぶりの勝利を掴むことはできるのか?