プラスチックによる海洋汚染がクローズアップされ、企業によるプラスチックゴミ削減の取り組みが広がる昨今。その流れは、ついにゴルフ場にも押し寄せてきたようだ。英国最古のゴルフ場の取り組みを紹介。
最古のゴルフ場の最新の取り組み
ロイヤル・ノース・デボンGCは1864年設立の英国最古のゴルフ場。設計者は全英オープンを4度制した伝説のゴルファー、オールド・トム・モリス。19世紀末から20世紀初頭にかけて英国で“ゴルフの三巨人”と謳われたうちの一人、ジョン・ヘンリー・テイラーが腕を磨いたコースでもある。要するに、極めて歴史あるコースだ。
そのロイヤル・ノース・デボンGCの公式サイトには、現在このような「宣言」が掲載されている。
「委員会は、2020年1月1日からプラスティックティのコースでの使用を認めない」
その理由は、こう綴られる。
「プラスチックティはこの素晴らしいコースをシェアする、鳥たち、動物たちにより害がある。(中略)そこで、新しい10年を迎えるにあたり、すべてのゴルファーに木製ティの使用をお願いし、
プロショップでは木製ティのみを取り扱う」
この文言が、プラスチックティをくわえた小鳥の写真とともに掲載されているというわけだ。飲食業界ではプラスチック製のストローを紙製やガラス製に置き換えるといった取り組みが進められ、それ以外でもレジ袋、ペットボトルなどを使わないようにしようという取り組みが世界的に始まっているが、ゴルフの場合ティから脱プラスチックの流れがスタートするのかもしれない。
コースは英国最古だが、環境に対する取り組みは世界最新。ロイヤル・ノース・デボンGCの“脱プラスチック宣言”はゴルフ界のスタンダードになっていくのだろうか。