昨今のゴルフ中継では「ドローン」映像でのコース紹介が当たり前になった。だが「ゴルフ界には、ドローンが活躍できる場面がもっと多くあります」と話すのは株式会社ドローンネットの野尻孝氏。その新たなビジネスチャンスとは……?
ドローン市場において、ゴルフ場は今後有力な‟新規開拓地”
「ドローンの可能性はまだまだあります。もちろん、ゴルフ業界に貢献できることも多くあると思います」と野尻氏は言う。
では、具体的には今後、どんなことが考えられるのか?
「すでに始まっていますが、上空からのドローンによる農薬散布。ドローンは下に風を吹かせる形で上空に舞い上がるので、農薬を投下すると、農薬が広がるようにして撒かれる効果もあります。赤外線カメラによる空撮を使えば、農薬を撒くべき場所と、そうでない場所の判別などもできます」
そして、こんな未来にも現実味があるという。
「ロストボールがなくなる可能性だってあります。OBゾーンやキャディさんでも取りに行けない谷底などの場所にドローンは行けます。250ヤード程度の飛距離なら、現モデルの速度で十分に球を追跡できます。そういう場所にはボールが複数落ちていて『どれ?』となりますが、それもティショットの静止時にカメラが認証、特定のボールを追い続ける追跡機能を搭載することで選別が可能になり、最終的にはクレーンのような付属品をつければピックアップが可能になるというわけです」
ざっと例を挙げたが、ドローンの活用において「スポーツ界ではゴルフ界が1番魅力的」と野尻氏は言う。
「同じ球技でも野球、サッカー、今人気のラクビ―でも限られたスペースで行う競技ですが、舞台が自然そのもののゴルフは違いますよね? だからこそ、有効活用の方法が次から次へと出てくると見込んでいます」
近い将来、ドローンがゴルフ場の空を飛ぶのが当たり前になっている……かも?