日本人トップの世界ランキング5位(2019年12月10日現在)の畑岡奈紗が11日、都内で契約先の住友ゴム工業を訪れ、今季の活動報告を行った。来季は地元・日本開催での五輪イヤー。出場が有力視され、自らも出場を熱望する畑岡は来年の目標に‟Wの世界一“を掲げた

2019年は「ひと言でいえば『悔しい』」(畑岡)

1年間の活動報告を終えた畑岡は来季の目標を迷うことなく、用意された色紙にしたためた。

「世界一。(東京五輪での)金メダルと世界ランキングと両方という意味で、です」

今季主戦場の米国ツアーでは3シーズン目。3月の「キア・クラシック」で1勝を挙げたが、その後も世界の精鋭が集う米国女子ツアーでトップ10入り5度を数えたが、2勝目はならず。今シーズン目標として「米ツアー3勝」を公言していただけに「ひとことで言うと、悔しい1年でした」と振り返った。

年間を通じて自らのスウィングに満足を感じられなかったと話し「すごくいい感覚で迎えられた試合というのが少なくて。スウィングで悩むことが多かった。試合中にスウィングのことを考えているようでは、成績を残すのが二の次になってしまっていた」と不完全燃焼の思いが強いという。

画像: 2019年を「悔しい」1年と総括した畑岡。2020年は東京五輪と世界ランキングの「1位」を公約とした

2019年を「悔しい」1年と総括した畑岡。2020年は東京五輪と世界ランキングの「1位」を公約とした

その言葉通り、米ツアーで獲得した賞金額は2018年度シーズンの145万4261ドル(5位)から19年度シーズンは91万7273ドル(18位)と下降したが、「日本女子プロ」「日本女子オープン」を制したことで世界ランキングでは日本女子オープン後に自己最高位の3位に上がるなど、世界一との距離は縮めている。

国内では出場5試合で予選落ちはなく、国内メジャー2勝。国内ツアーでの今季の獲得賞金額6千951万1943円は賞金ランキング15位。「日本女子オープン」は20歳にして3勝目、国内公式競技2連勝は数少ない国内参戦で貫録さえ感じさせた。

画像: 弱冠20歳ながら、過去4年で3勝。近年の「日本女子オープン」は畑岡の独壇場となっている(写真は2019年の日本女子オープン 撮影/岡沢裕行)

弱冠20歳ながら、過去4年で3勝。近年の「日本女子オープン」は畑岡の独壇場となっている(写真は2019年の日本女子オープン 撮影/岡沢裕行)

来季も米ツアーが中心。初戦は1月16日のツアー初戦「ダイヤモンドリゾート トーナメントofチャンピオンズ(フォーシーズンG&スポーツCオーランド)からで、続く開幕第2戦「ゲインブリッジLPGAatボカ・リオ(ボカ・リオGC)にも出場予定。「今年3勝できなかったぶん、来年は3勝したいと思っています」と米ツアー4年目の抱負を語った。

東京五輪出場なら、テニスの世界ランキング1位経験者・大阪なおみに熱視線

さらに来年は、一貫して出場に意欲を燃やしていた東京五輪イヤーでもある。

出場が確実視されているなか「ウェアに日の丸、ジャパンと書かれていたりすると、そういう気持ちはより強くなります」と、日本代表として日の丸を背負う栄誉に改めて口にした。

もちろん、目標は色紙に書いた通りの「世界一=金メダル」。さらに他種目のアスリートとの交流も楽しみにしているという。

とくに「年も近いですし、同じ米国(を拠点におき)で、やっている大坂(なおみ)選手。けっこう気にかけています」と五輪出場が有力視されるテニス界の日本のエースにはシンパシーを感じている。

テニス界では、大阪はすでにシングルスで全米(2018年)、全豪(2019年)と4大大会を制覇。19年は世界ランキング1位だった時期もあっただけに「世界一」の景色を知る日本のアスリートとして、尊敬の念を持っているというわけだ。

「他の競技の方にとってオリンピックって4年に1度で、それにむけて高い目標、意識を持ちながらやっていると思う方が多いと思うのですが、意外とゴルフは、そう考えている選手が少ないのかなっていう気がしているので。私はほかの競技の方と同じようにオリンピックをずっと大きな目標としてこれまでやってきたので。そういうところで他の競技の選手を見てみたいなと思います」

ゴルフ界の「日本代表」として恥ずかしくない結果とパフォーマンスを。アスリートの祭典においても「ゴルファー・畑岡奈紗」の存在を世界にアピールするつもりだ。

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