「夢を追いかけられることを幸せだと感じながら、アメリカツアーを戦いたい」
2018年の今ごろ、河本結といえば「ステップ・アップ・ツアーの賞金女王」だった。昨年主戦場とした同ツアーで4勝。1800万円あまりを稼ぎ、賞金ランク1位に輝いて2019年のレギュラーツアー出場権を手にしていたからだ。
そして2019年の今、河本を「ステップ女王」と呼ぶ者はもういない。文字通りステップアップを果たした彼女はレギュラーツアーで初優勝を挙げると8試合でトップ5入り。約8800万円を稼いで賞金ランクは6位と大躍進を遂げている。
「ステップで培ってきたものが、レギュラーツアーでこんなにも通用するんだと感じました。ステップって裏舞台で光が当たらないですけど、その悔しさとか、『ぜってぇレギュラーにあがる!』という気持ちで一生懸命がんばったら力がつくんだなと感じました」(河本)
レギュラーでもトップ選手となった河本が来年、主戦場に選んだのは世界のトップ選手たちが集う最高峰の舞台・米女子ツアーだ。2018年はステップ・アップ、2019年は国内のレギュラー、2020年は「昔からの夢だった」(河本)という米女子と、1年ごとに階段を駆け上っているように見える。
「日本で培ってきたものをアメリカツアーで最大限発揮して、いい成績を届けられるように頑張りたい」という河本だが、その眼差しの向かうところはあくまでも高い。
「やっぱりやるからには世界一になりたいっていうのがずっとあって。本当にやりたいと思ったときにやるというのが自分の心の中にありますし、後悔したくないというのもあるので、夢を追いかけられることを幸せだなって感じながら、アメリカツアーで戦いたいなと思っています」
河本と渋野日向子は同じ2018年のプロテストに合格した98年度生まれの“黄金世代”の同期。渋野は、2021年の米女子ツアー参戦の意向を表明しているし、同じ黄金世代には、米女子ツアーで第一人者として活躍する畑岡奈紗もいる。
今年国内の女子ツアーを席巻した黄金世代の選手たちが米女子ツアーでも切磋琢磨し、大暴れする未来はもうすぐそこまで来ている。