東京オリンピック、ゴルフ競技の開催コース「霞ヶ関カントリー倶楽部東コース」
赤星四郎、藤田欽哉の設計で1929年(昭和4年)に開場し、1930年に来日したC.H.アリソンにより改造。2017年にトム・ファジオ&ローガン・ファジオ氏により大改造が施されたが、ベスト100コースではその評価は賛否両論だった。五輪開催後の評価を待ちたい。
【パネリストの声】
・各ホールごとにアンジュレーションをつけて以前のフラットなイメージを一新し、また、ショットの精度をより強く求められる。18番グリーン手前のバンカーと池のバランスがいまいちか。
・夏の気温が高い地域なのでグリーンは心配だが、雄大かつ繊細なコースの仕上がりに評価は高い。
2018年に松山英樹プロがコース設計に初めて携わった「太平洋クラブ御殿場コース」
監修は松山英樹で、改修はリース・ジョーンズ。父はR・T・ジョーンズ・シニア、R・T・ジョーンズ・ジュニアが兄という、コースデザインの一家に育つ。リース自身はコングレッショナルCC、ベスページブラックC、トーリーパインズGCなど、7つの全米オープン開催コースの改造・改修を手がけ「オープン・ドクター」と呼ばれる。そんなサラブレッドが手がけた太平洋C御殿場Cは、高評価が集まった。
【パネリストの声】
・戦略性もさることながら、とにかく景観のすばらしさが印象的。
・加藤俊輔の代表作であるコースを、原設計を損なうことなく富士山麓というロケーションを活かし、リスク&リワードを取り入れ、環境学者でもあるリース・ジョーンズ氏の改修はさすがという他ない。
コースより先にロッジが完成。日本の古き良きリゾート「那須ゴルフ倶楽部」
那須岳の麓、標高900メートルに造られた井上誠一ソロ設計第一号の那須GC。昭和11年に開場したが、その前年にクラブハウスとロッヂが完成していたという、当初よりゴルフライフを重視する倶楽部といえる。第二次大戦中は陸軍に接収され、コースが荒廃したが、自然の起伏を生かした井上誠一のデザインが受け継がれている。
【パネリストの声】
・過度にオリジナルの地形に手を加えることなく、むしろ変化に富んだ地形を積極的に取り入れ、プレーの楽しさと戦略性を際立たせている。後年の井上誠一作品のいわば”井上パターン”というものが感じられないのも良い。
・距離は短いが、那須岳の起伏をそのまま活用して高低差があり、メモラビリティが高い。
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気になる「日本のベスト100コース」の選考結果は、「チョイス2020新春号」内で大発表! ぜひご覧ください。