あけましておめでとうございます。2019年はメジャーを含むPGAツアー10試合を現地で観戦でき、今年からはPGAツアーのテレビ中継での解説も務めることになりました。つねに最新情報を仕入れ、読者のみなさんが知りたい情報を届けられるよう、引き続きアンテナを高くしておこうと思います。

2020年のPGAツアーは過去もっともハイレベルな戦いに!?

さて、2020年はどんな1年になるのでしょうか。私は、ここ数年で一番ツアーのレベルの高い1年間になると予想しています。理由は単純、トップモードのタイガー・ウッズが最初からいるからです。2019年は紛れもなくタイガーの年でしたが、最初から絶好調だったわけではありません。しかし、2020年のタイガーは違います。

画像: シーズンの最初からメジャーにフォーカスしているタイガー。2020年は最低でもひとつのメジャータイトルを獲ると予想(撮影/姉崎正)

シーズンの最初からメジャーにフォーカスしているタイガー。2020年は最低でもひとつのメジャータイトルを獲ると予想(撮影/姉崎正)

12月30日に44歳となりましたが、今年はメジャーを勝つ、そのことだけにフォーカスしてプレーすると思います。そして、世界中のゴルフファンもタイガーにメジャーを勝たせたいと思っている。つまり、タイガーが最終日をいい位置で迎えた場合、他の選手は全員が強烈なアウェイ状態になるわけです。昨年のマスターズで経験しましたが、その場所にいる何万人という人がひとりの勝利を願い、逆にいえば、他の選手の敗北を願うという状態は、恐ろしさすら感じるものです。

今年もどれかひとつはメジャーを獲る。そんな予感がします。

タイガーを止めるのはやはり“メジャー男”ブルックス・ケプカか

そんなタイガーに勝つためには、「メンタルの強さ」だけでは足りません。プレッシャーを感じても崩れないスウィングのシステムが求められます。

その意味で、対抗馬はブルックス・ケプカです。メジャーにしか興味がない男であり、プレッシャーに負けないスウィングのシステム、落ち着きは頭ひとつ抜けています。彼もまた、メジャーをひとつは取るでしょう。

画像: ずば抜けた落ち着きと安定性を見せるケプカもまた、メジャーを獲ると予想(撮影/姉崎正)

ずば抜けた落ち着きと安定性を見せるケプカもまた、メジャーを獲ると予想(撮影/姉崎正)

となると、残りのメジャーはあと2つ。私は残り2つのメジャータイトルを取る選手として、パトリック・カントレー、そしてブライソン・デシャンボーを挙げたいと思います。ちなみに、カントレーは有力候補。デシャンボーは穴です(笑)。

私がカントレーを見たのは昨年のメモリアルトーナメント。その試合をキャントレーは制したのですが、そのプレーを見ていて、私は「怖さ」を感じていました。最終日なのに顔色ひとつ変えない落ち着き。首位に立ってなお厳しいピンを攻め切る姿。そして、狭いところにピンポイントで打っていける技術。冗談抜きで、この人はサイボーグなんじゃないかと思ったほどです。カントレーが超攻撃的ゴルフでメジャーを獲る。そんな予感がしています。

画像: サイボーグのように超攻撃的ゴルフで攻めるカントレー(撮影/姉崎正)

サイボーグのように超攻撃的ゴルフで攻めるカントレー(撮影/姉崎正)

最後はデシャンボー。スロープレーヤーという悪評が定着し、問題児的立ち位置の彼ですが、ゴルフに対する探究心や取り組み方は完全なるネクストレベルで、ホンモノです。物理学、バイオメカニクスに通じ、スウィングのことはその辺のコーチよりはるかに熟知。パッティングに至るまで計測機器を取り入れて科学的に検証しています。そしてなにより打っている球もいいし、システム的にプレッシャーがかかっても曲がらないスウィングをしています。

彼に足りないのは飛距離。曲がらないがゆえにあと10ヤード、20ヤード飛距離が欲しいところでしたが、年末に見たときには体が一回り大きくなっていました。飛距離アップに成功すれば、一気にトップ中のトップになる可能性を秘めています。

オリンピックは松山英樹が軸になる!?

最後にオリンピックですが、私は松山英樹選手に大いに期待したいです。当然のことですが、ホームコートアドバンテージがあると思うからです。昨年日本で開催されたZOZOチャンピオンシップを見ても、やはり海外のトップ選手といえど経験の少ない日本の芝には苦慮していました。その点松山選手は日本の芝でのプレーのやり方を熟知しています。

もうひとつは、夏の暑さです。男子のゴルフ競技は全英オープンの翌々週。涼しい全英から、灼熱の日本へ……その体調管理は簡単ではありません。松山選手に限りませんが、日本人選手の活躍が大いに期待できるのではないでしょうか。

2019年のPGAツアーレポートはコチラ↓

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