プロの試合を観ていると、ボールにぐるっと一周マジックで線を引いている選手が多くいることに気づく。ターゲットを決めるだけならボールに印刷されたターゲットラインで十分な気もするが、なぜわざわざ線を引くのだろうか？ 理由を調べた。
転がりが可視化されるのが最大のメリット
「『転がり』が可視化されるんですよね。それが一番の理由だと思います」
プロがボールにぐるっと線を引く理由。それを、プロゴルファー・中村修はこう解説する。
「プロにとって、ボールがしっかりと順回転しているかどうかは非常に気になるものなんです。1本の線が引いてあって、それがブレずに真っすぐのままなら、それはボールに順回転がかかっている証拠。それで外れたら、ラインかタッチが違ったことになります」（中村）
一方、仮に線が左右にブレたなら、それは順回転がかかっていないことになる。それで外れたならば“打ちミス”という判断が下せるということだ。
入った理由はなにか、あるいは入らなかった理由はなにか。ボールに線を引くことでそのあたりがクリアになる効果がある。
ボールに専用グッズでぐるっと線を引くだけで安定した転がりが可視化できる。ちなみにこれはタイガー使用球とは異なるボールです
中村によれば、このようにぐるっと線を引くのはアマチュアゴルファーにも有効だという。
「コースでもそうですが、自宅で練習するときなんかに非常にオススメですよ。パターは、狙ったラインにフェースをスクェアに合わせ、ボールに順回転を与えて転がすのが最重要のテクニック。ボールに線を引くことで回転を可視化することは、順回転がかけられているかのチェックにもなりますし、どうすれば順回転がかかるかを試行錯誤することで、上達にも直結します」
ちなみに線を引くのはゴルフショップの小物コーナーなどで専用のグッズが売られている。小さな投資で大きな効果。しかもタイガー・ウッズもやっている。「ボールに線を引く」練習法、オススメだ。
