「傷がついてきたら変えようかなという感じですね、シーズンに3回、3カ月に1回くらいですね。『そろそろ変えたほうがいいんじゃない?』と言われて変えるくらい(笑)」(高橋彩華)
昨シーズン初シードを獲得した高橋彩華を始め、女子プロ7人に「ウェッジの替えどきはいつごろ?」と聞いてみると、3カ月から半年のスパンで、年に2~3本替えるという回答が一番多かった。
実力者の比嘉真美子はこう言う。
「3カ月に1本替えますね。ただ新しいウェッジを使うのは何週間かならしてから。というのも、日本の女子ツアーはグリーンがかなり柔らかいので、新しいウェッジだとバッグスピンがかかり過ぎちゃうんです」(比嘉真美子)
数週間ならして3カ月使うわけだから、約2か月強の期間が比嘉にとってウェッジの“旬”のようだ。
初優勝が期待される吉本ひかるは比嘉と同様、スピンをかけ過ぎないようにしているという意見だった。
「私は新しいやつだとスピンが効き過ぎちゃったりすることが多いから、なじませてから使うっていうことはめっちゃあります。使い込んだウェッジのほうがスピンコントロールじゃないけど、感覚がわかるんです」(吉本ひかる)
飛ばし屋の淺井咲希は、頻繁に変える派。それも飛ばし屋ならではの理由だ。
「(パー5で)2オンを狙うから“バンカー(に入れても)OK”になるじゃないですか。その分58度でバンカーをたくさん練習するので、58度はめっちゃ変えます。52度と48度は半年に1回くらいのペースです」(淺井咲希)
写真1は実際に淺井が使用していたウェッジで、使用してまだ1か月弱しか経過していないがすでにこの打痕。2~3カ月に1度替えるというのも納得だ。
年間2~3本替えるという選手のなかで「スピンを効かせたい」という意見が蛭田みな美だけだったということは意外だった。
「(取材した2019年11月時点)今年は2回くらい変えました。私はスピンを効かせて止めたいので、できれば結構な頻度で変えたい派ですね」(蛭田みな美)
これまで意見を見ていると長くても半年に1回は替えるという選手が多数派。一方、1シーズン1本だという選手がふたりいた。それは昨シーズン限りでツアーの一線を退いた諸見里しのぶと今シーズン米女子ツアーに挑む河本結だ。
「私は結構長いですよ。1シーズンに1本くらいで使って2本ですね。バウンスの滑り方とかにこだわりがあってそこを調整するのに時間がかかってしまうので。ストックを1本持っていて、年間2本。サンドウェッジは1ヤードから80ヤードくらいまで使うので、凄く自分の感覚を大事にしています」(諸見里しのぶ)
「私は使い慣れたものが好きなので、1シーズンは同じものを使うタイプですね。シーズン始まる前に変えてから(取材した2019年11月時点で)1回も変えてないです。」(河本結)
ということで、女子プロの中では年2~3本替えるという意見が一般的だったが、馴染んだウェッジを使い続けるという意見もあった。そもそも年間2、3回替えるというのも年間100ラウンド以上をプレーし、練習量もアマチュアの比ではないツアープロのこと。月1ゴルファーならば、今使っているウェッジを使い込むほうがスコアアップにつながるかも⁉