プロや研修生、アマチュアが参加し男女合わせて100試合のミニツアーを全国で開催するISPS HANDA ツアー!!(ATP GOLF TOUR)をご存知だろうか。渋野日向子や今平周吾らもかつて腕を磨いたこのツアーを2003年から主宰するプロゴルファー・鴇田勇一に話を聞いた。

小平智に今平周吾、渋野日向子も腕を磨いた

2003年、千葉県内のコースで10試合を開催したことがプロや研修生の間で話題になり、参加者も徐々に増加していったATPツアー。男子ツアー(JGTO)や女子ツアー(LPGA)とは関係のない独立系のツアーとして、活況を呈している。

近年は男女ともQT(翌年のツアー出場権を賭けた予選会)の会場や、男女のツアー会場で開催することで人気を博し、年間に男女それぞれ50試合、参加人数4000人(延べ)を数えるまでに成長している。

「過去には小平智や今平周吾、渋野日向子、大里桃子なども参加しており、ここで力をつけてJGTOやLPGAのツアーに羽ばたいていく選手も多いですね」(鴇田勇一、以下同)

2018年6月からはISPS(国際スポーツ振興協会)がスポンサーにつき、優勝賞金100万円の試合を男女10試合開催。それに伴い、ATPツアーから「ISPS HANDA ツアー!!」に改名している。

今でこそ冠スポンサーもつき、盛り上がりを見せるツアーだが、はじまりはほんの小さな試合。鴇田が2001年当時に所属していた練習場「ダイナミックゴルフ千葉」に付帯するショートコースで、プロや研修生からエントリーフィを徴収し、成績にしたがって賞金として配分するミニツアーを開催したことが発端だという。

画像: 2017年に出場した際に4人で優勝を分け合った渋野日向子。賞金5万7500円の封筒を手にはにかんだ笑顔を見せる

2017年に出場した際に4人で優勝を分け合った渋野日向子。賞金5万7500円の封筒を手にはにかんだ笑顔を見せる

「90年代にスタンバイツアーというミニツアーがあって、自分も腕試しに参加していました。そのあと自分でも開催してみたいと思い、2003年から選手のエントリーフィーを賞金に配分し手弁当で始めました。現在のエントリーフィは賞金額によって1万円から1万8千円です。スポンサーしていただいている企業や個人の方からの協賛金がある試合の優勝賞金は50万から100万円で、そうでない試合は参加人数にもよりますが10から30万円くらいになります」(鴇田)

全試合に出張し受付をし表彰式をやり成績をホームページにアップするのは鴇田本人。出場した選手の中からレギュラーツアーで活躍する選手が出てくることが何よりも嬉しいと話す。

「やっぱりプロゴルフファーは試合で経験を積むことが大事だと思います。プレッシャーのかかる試合の中で成績を出していくことで自信もつきますし。QTやプロテスト、レギュラーツアーへと羽ばたいてくれると嬉しいですね」(鴇田)

レギュラー優勝組もときに出場。腕に自信があればアマチュアでも出られる!?

オフになると、レギュラーツアーに出場経験のある選手が出場することも珍しくなく、ダブルスやミックスダブルスの試合形式では丸山大輔と小林正則といったレギュラーツアー優勝経験者コンビや、黄金世代の女子プロ・山路晶が兄の幹と“兄妹コンビ”で出場するなど、ギャラリーは入れないもののプレーを観戦したくなる豪華な名前がツアーを賑わせる。

ちなみに、ギャラリーでは入れないが、ハンディキャップ14以内の腕前を持ちエントリーフィを支払えば選手として参加することはできる。賞金は受け取れないが、腕自慢のアマチュアゴルファーならプロや研修生に交じって真剣にプレーするのも楽しみになるのではないだろうか。もちろん、実際に参加する社会人アマチュアもいる。

画像: 2015年に優勝を飾った今平周吾。のちの賞金王も腕を磨いた

2015年に優勝を飾った今平周吾。のちの賞金王も腕を磨いた

海外のサッカーやラグビーに目をやると2部や3部リーグが各地区で存在し、そこから這い上がってレベルの高いトップリーグに行けるシステムが構築されている。ゴルフにおいてもプロテストに合格しているかどうかの参加資格を取り払ったミニツアーは各地に存在している。そこから上を目指す選手を応援する企業や個人もいることで国内ツアーのレベルはより高いものになるはずだ。

プロゴルフ界を支える縁の下の力持ち。「ISPS HANDAツアー!!(ATP GOLF TOUR)」と鴇田勇一はそのような存在なのかもしれない。

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