2I、5Wと同じ距離でコントロールできる。「このハイブリッドは最高だよ」
「10月にハイブリッド(SIM MAXレスキュー)を初めて打ったけど、このハイブリッドは最高だよ。ルックスもいいし。過去1度もハイブリッドは使ったことがなかったけど、これは使いたいと思ったんだ。255〜260ヤードくらいの、2番アイアンや5Wと同じくらいの距離なんだけど、これらのクラブ以上のことがこのハイブリッドではできるんだ」
そう語るロリー・マキロイ。日本でいうユーティリティで260ヤードを打つというのがすごいが、SIM MAXレスキューを気に入っている点は他にもあるようだ。
「球のコントロールもしやすい。パー3のティショットとか、アゲンストのときで、球が吹け上がらないようにするのに便利だ。もちろんこのクラブは球をあげることもできるが、フェアウェイウッドで打つよりも弾道を抑えることもできる。弾道的に、このハイブリッドが必要なんだ」
とベタ惚れの模様だ。マキロイの持ち味といえばなんといっても圧倒的飛距離を生かしたロングゲーム。今年はこのクラブがカギを握るかもしれない。
さて、テーラーメイドの最新モデルのうち、ユーティリティは「SIM MAX」1モデルだが、ドライバーとフェアウェイウッドは「SIM」と「SIM MAX」の2モデルがある。マキロイがチョイスしたのはSIMのドライバーだ。
「このドライバーは、新しいテクノロジーがつまっていて、空気力学が改善されている。M5とか過去のドライバーに比べてもスピン量が抑えられていて、ロフトも少しあるものを使えるし、飛距離もちょっとだけ伸びている。スイングスピードでいえば、1マイル/時(約0.44メートル/秒)は上がっている。(飛距離でいえば)2〜5ヤードくらいかな」
タイガー・ウッズも同じSIMのドライバーを使用し、ヘッドスピードが1〜2マイル/時アップし、飛距離は3ヤード伸びているというが、同じような効果をマキロイも感じているようだ。
また、3番ウッドもSIMを採用し、「3Wはとてもいい。僕が気に入っていたM6ととても似てるけど、こっちのほうがミスに寛容だね」とコメントしている。
飛ばせるドライバー、ミスに強い3番ウッド、そして多彩な弾道を可能にするユーティリティ。この3本が、マキロイの2020年シーズンの核となりそうだ。
【マキロイのクラブセッティング】
1W:テーラーメイド SIM(9度、三菱ケミカル クロカゲXTS70、X)
3W:テーラーメイド SIM(15度、三菱ケミカル テンセイCKプロ ホワイト80、TX)
5W:テーラーメイド SIM(19度、三菱ケミカル テンセイCKプロ ホワイト90、TX)
UT:テーラーメイド SIM MAX(19度、トゥルーテンパー プロジェクトX ハザーダスイエロー、TX)
2I:テーラーメイド P790(トゥルーテンパー プロジェクトX ライフル、7.0)
3、4I:テーラーメイド P750(トゥルーテンパー プロジェクトX ライフル、7.0)
5〜PW:テーラーメイド P730(トゥルーテンパー プロジェクトX ライフル、7.0)
ウェッジ:テーラーメイド ミルドグラインド2(52、56、60度、トゥルーテンパー プロジェクトX ライフル、6.5)
パター:テーラーメイド スパイダーX
取材/大泉英子 撮影/有原裕晶