FWはモデル別・番手別に専用設計されたAIフェースを搭載
キャロウェイのニューシリーズ「マーベリック」。ドライバーでは、前作のエピックフラッシュから進化を遂げ、モデル別に専用設計を施した「FLASHフェース SS20」が話題となったが、今回試打するフェアウェイウッドはなんとモデル別に加え、番手ごとに最適な形状が設計されている。
新たなAIフェースに加えて、ジェイルブレイクテクノロジーも引き続き搭載され、高い初速性能を誇るマーベリックFWのスタンダード、SUB ZERO、MAXの3モデルを、プロゴルファー・中村修が試打して性能をたしかめた。試打したのはすべて3番ウッド、シャフトは純正のSフレックスを使用した。
地面の球をしっかり拾ってくれる「スタンダード」
まずはスタンダードモデルの「マーベリック」から見ていこう。後述の2モデルには固定ウェートが2つ搭載されているが、スタンダードモデルに関してはソール後方の1つのみとなっている。構えた印象はどうだろうか。
「非常に構えやすいです。少しバルジ(トウヒール方向の丸み)がついていてフェースも高すぎないので、球が前に行きそうな印象がありますね」
実際に打ってみて中村が驚いたのは「球の拾いやすさ」。
「リーディングエッジの部分がしっかり出ているんですよね。その部分が、地面から打つときにしっかりボールを拾ってくれて、結果しっかり高さが出ています。打感は前モデル(エピックフラッシュFW)より柔らかいですね」
プロ好みの形状と飛距離性能「SUB ZERO」
続いて「マーベリックSUB ZERO FW」を見ていこう。SUB ZEROの名が冠されたモデルといえばプロ好みの形状と低スピンが特徴だが、このモデルも「バルジ(トウヒール方向の丸み)があって、しっかりと強い球が出そうなコンパクトな見た目です」と前モデルからの流れを汲んでいるようだ。
固定ウェートがソール後方とフェース側の計2つあるのが、スタンダードとの大きな違いと言えるだろう。さっそく中村のインプレッションを聞いてみよう。
「柔らかくて、前へ前へ飛ばしてくれます。ソール部のフェース側に重りが入っているので、スピン量は少なめ。そのぶん、飛距離がしっかり出ると思います。ヘッドスピードはある程度必要だと思いますが、飛ばせるモデルと言えそうです」
FWが苦手な人にかなりオススメ! 「MAX」
3モデル目は「マーベリックMAX」。前作までの「スター」の流れを汲んでおり、3モデル中もっともやさしさに特化した性能となっている。
中村も「非常にフェースの厚さが薄くて投影面積が大きいです。本当に楽に球が上がりそうな見た目ですね」と構えた見た目からもやさしさを感じるという。
固定ウェートはソール後方とヒール側の計2つで、つかまり性能が高い配置。MAXで注目すべきは「高さが出しやすい点」だと中村は言う。
「MAXはフェアウェイウッドを下(地面)から打つのが苦手、という方にオススメできるモデルです。前作より非常に上げやすいので、無理やり上げようとすることで起こるミスがなくなりそうですね」
さて、全3モデルを打ち終わった中村。3モデルを通して「前モデル(エピックフラッシュ)より打感が柔らかくなり、オフセンターヒットにも強くなった」ことが印象的だという。やはり“新AIフェース”の効果はあるのかもしれない。ではそれぞれどんなゴルファーにオススメなのか教えてもらおう。
「ドライバーでヘッドスピードが45m/s以上ある方は、スタンダードかサブゼロのどちらかから選べば良いと思います。ヘッドスピードが低かったり、FWが苦手な人はマックスがオススメですね。3モデルともしっかり特性が分かれているので、実際に自分にどれが合うのか打って試打してもらえば合うクラブがだいたいわかると思いますよ」