同じゴルフ場でも日本と海外では芝質がまったく違うということが多くある。実際に海外でプレーをしてみて「芝質によって打ち方もクラブも変えるべきだと強く感じた」と話すのは業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人。その理由を聞いてみた。

海外でプレーしてみて改めて気づいた。芝質によってプレーもクラブも変えるべき

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。先日アメリカ・フロリダ州で行われた世界一のゴルフ見本市PGAショーに行ってきました。普段目の当たりにしている感覚や、基準では測れないものばかりで大変刺激になりました。

ラッキーだったのは、プレーする予定がなかった現地のコースを急遽お誘い頂いてプレーすることができたこと。レンタルクラブでしたが、とても楽しかったです。その現地でのプレーで感じたことがありましたので今日はそれをお話したいと思います。

画像: 芝の種類や季節によってプレーの方法もクラブも変えられるのが一番の理想だ(撮影/三木崇徳)

芝の種類や季節によってプレーの方法もクラブも変えられるのが一番の理想だ(撮影/三木崇徳)

本当に急なプレーでしたのでプレーする道具は何も持っていませんでした。ボールはかろうじてPGAショーでもらったサンプルがありましたのでそれを使用し、ティーやマークは同伴競技者に分けてもらいました。

現地のコースではクラブはレンタルできましたが、シューズがない。履いていたのはスニーカーだったのですが、まぁフルショットできなくても18ホールプレーできれば良いか~ぐらいに考えてコースに出ました。

ところがティショットからまったく問題なく打てるんです。要因は芝の質が全く違うから。非常に粘っこく、絡みつくような芝は、凹凸の少ないスニーカーでもしっかりとホールドできるのでドライバーのフルスウィングでも足が滑るようなことはありませんでした。それぐらい粘る芝なもんですから、ショットも普段通りとは行きません。

特に洗礼を受けたのはフェアウェイウッド。私は普段ソールを滑らせて打つイメージでフェアウェイウッドやユーティリティを使っているのですが、そのイメージだとチョロってしまうのです。日本での主な芝はボールが浮きやすいのでその打ちかたでも十分打てるのですが、フロリダの芝だとフェアウェイでもボールが微妙に沈んでおり、粘る芝質と相まって、クリーンにとらえないと浮いてくれません。

3回チョロ打ちました(笑)。それとこれは良く言われますが、グリーン周りも日本と同じイメージで打つと微妙に上手くいかない。ウェッジはバウンスを積極的に使って打つほうなのですが、抵抗の大きくボールが沈みやすいライだと、距離が安定しないんです。

そうするとクリーンに打つ必要が出てきます。となると、やっぱり出っ歯のウェッジが使いやすいと感じるでしょう。レンタルクラブのウェッジはやや出っ歯のモデルだったので問題なかったのですが、もし自分のクラブでプレーをしていたとしたら自分のウェッジはセミグースなので、きっとクリーンに打とうとしても上手くいきませんでしたね。

画像: やはり「日本モデル」は日本の芝質に合ったスペックに仕上げられている(撮影/三木崇徳)

やはり「日本モデル」は日本の芝質に合ったスペックに仕上げられている(撮影/三木崇徳)

ティアップして打つドライバーはまだしも、芝から打つクラブはこれだけ環境が違えば変わってくるでしょうし、流行るクラブも変わるでしょう。さらにはゴルファー自体の打ちかたも変わるだろうな~と思いました。ギアメーカーが日本専用のモデルをラインナップしたり、出っ歯やグースと形状の違うウェッジを作ったりするのも頷けますよね。

考えてみれば、国内に限ったとしても夏と冬ではかなり芝の状態は変わります。季節や状況に応じてクラブを変えるなんてそんな贅沢できるゴルファーはほとんどいないと思いますが、本当はそれぐらいしたほうが安定して良い結果を出しやすくなるんだろうなと感じました。

個人的にはグリーンに応じてパターを使い分けたりしていますが、冬用のアイアンとか作ってみようかな。みなさんは道具を状況に応じて変えたりしていますか?

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