天才レフティ、フィル・ミケルソン。今年で50歳を迎えるが、まだまだPGAツアーの第一線で活躍中だ。個性的なクラブセッティングで試合に臨むことでも知られるミケルソンのセッティングに迫った。

ピッチングと56度のロフト差はなんと15度

PGAツアー・ファーマーズインシュランスオープンで撮影されたミケルソンのクラブセッティング。その中で目を引くのが「エピックフォージド」アイアンだ。

日本では「エピックフォージド スター」アイアンが販売されているが、スターのつかない「エピックフォージド」アイアンは米国モデル。米国のキャロウェイのサイトでエピックフォージドアイアンのスペックをたしかめると、7番アイアンのロフトはなんと27度。

画像: エピックフォージドアイアン。7番のロフトはカタログスペックで27度だ

エピックフォージドアイアン。7番のロフトはカタログスペックで27度だ

世界的にアイアンのストロングロフト化が進んでいるとはいえ、27度は超飛び系といえるロフトせってい。トラディショナルなロフト設定からすると、およそ2番手分立ったロフト設定になっている。もちろんフォージドだからロフトの調整は可能だろうが、飛び系であることに変わりはないだろう。

ミケルソンのウェッジセッティングは56度、60度、64度。エピックフォージドのPWのロフトは41度だから、56度ウェッジとの間には実に15度のギャップが生じることになるが、ミケルソンは以前からPWとサンドウェッジの間に10度以上のロフト差があるセッティングを組んでいるから、15度のロフト差も気にならないのかもしれない。

アプローチウェッジでギャップを埋めず、60度の下に64度は欠かさない。このあたりが天才レフティらしい。

一方、上の番手を見れば、エピックフォージドの4番アイアンのロフトは18度で、その上に入れているエピックフラッシュのフェアウェイウッドのロフトは16.5度。ウッドとアイアンの長さなどによる飛距離の差を考えれば、実に綺麗で穏当なセッティングということになる。

画像: ミケルソンのウェッジセッティング。56度、60度、64度で多彩な技を繰り出す(撮影/有原裕晶)

ミケルソンのウェッジセッティング。56度、60度、64度で多彩な技を繰り出す(撮影/有原裕晶)

ただ、このセッティングを撮影した直後の試合では4モデルのアイアンを組み合わせて使っていた、という報道もある。このあたり、試合ごとに最適なクラブを選ぶミケルソンならでは。

アマチュアゴルファーが参考にすべきは、ミケルソンの“頭の柔らかさ”かもしれない。

画像: フィル・ミケルソンのクラブセッティング(撮影/姉崎正)

フィル・ミケルソンのクラブセッティング(撮影/姉崎正)

【フィル・ミケルソンのクラブセッティング】
1W:キャロウェイ エピックフラッシュ(9.0度、KBS TD)
FW:キャロウェイ エピックフラッシュ(13.5度・16.5度、KBS TD)
4I~PW:キャロウェイ エピックフォージド(KBSツアーV)
56度:キャロウェイ MD3ミルド
60度・64度:キャロウェイ PMグラインド
パター:オッデセイ WHXGブレード

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