今週開幕するPGAツアー「WGCメキシコチャンピオンシップ」を取材する月刊ゴルフダイジェストのツアー担当・ケンジロウが注目したのは、セルヒオ・ガルシオのクラブセッティング。契約フリーになり、ガルシアが選んだ14本とは? 本人に直撃した。

「ピンを使うなんて珍しいだろ?」by本人

HOLA! こんにちは。ケンジロウです。今年もメキシコに来ております。

そう、今週のトーナメントはメキシコシティで行われる世界選手権、「WGCメキシコチャンピオンシップ」です。メキシコシティの中心部から北に20分ほど車を走らせた場所にあるチャプルテペックGCよりお届けしております。

世界ランキング50位以内が出場できるWGCですから、フィールドは厚いですよね。ダスティン・ジョンソン、ロリー・マキロイ 、ジョン・ラーム 、ジャスティン・トーマスら世界ランキング上位者に加え、先週勝ったアダム・スコット、欧州組のセルヒオ・ガルシア、トミー・フリートウッド、リー・ウェストウッドらも出場します。世界ランキング2位のブルックス・ケプカとタイガー・ウッズが出ないのはちょっと残念ですがね。

日本人も3人が出場。先週のジェネシスオープンでも優勝争いに絡むなどただいま好調の松山英樹。そして昨年の日本ツアーの賞金王の今平周吾、賞金ランキング2位だった石川遼も参戦します。

さて、今週最初の話題はと言うと、セルヒオ・ガルシアです。

もう気づいている方も多いかもしれないですが、彼のクラブセッティングに大幅な変化があったんです。

画像: 写真A:セルヒオ・ガルシアのクラブセッティング

写真A:セルヒオ・ガルシアのクラブセッティング

写真Aをご覧ください。昨年までの面影がまったくありませんね。ドライバーがテーラーメイドの「SIM」(9度)に、おもりの位置をドローポジションにしていますね。シャフトはテンセイのブルー(80TX)。そしてスプーンもクリークもSIMで統一しています。

アイアンはPINGの「ブループリント」で、3番からPWまで入れています。シャフトはキャロウェイ時代と変わらず日本シャフトのモーダスツアー130。ウェッジもPINGでグライドフォージドの54度と60度。そしてパターもPINGのPLDパター(アンサー型)を入れています。元々トゥーロンのアンサー型を使っていましたからね、この形が好きなんでしょう。唯一変わってないのは、牛のヘッドカバーぐらいですかね(笑)。

画像: PING「ブループリント」を投入したガルシア

PING「ブループリント」を投入したガルシア

キャロウェイの前はテーラーメイドとの契約でしたから、テーラーのウッド系は余り違和感がないんですが、PINGのクラブを使う姿はなんか新鮮ですよね。でもなぜ今年から契約がフリーになったのか? 練習場に現れた本人に聞いてみました。

「元々キャロウェイのクラブを使っていて気に入っていたんだけど、ボールがなかなか自分に合わなくてね。ボールのことを考えたときに、契約フリーの道を選んだんだ」

と言いながら見せてくれたのは、いま使っている「プロV1x」。クラブ契約条件に「ボールを含む」という“ボールしばり”があるケースは多く、そのために契約を変えたりフリーになったりというのはよく聞く話ですよね。

フリーになるにあたって、ドライバーもアイアンもいろいろなクラブを試したのかな? 再び彼に聞いてみました。

「ドライバーもアイアンもピンとテーラーの2メーカーのクラブだけ打ったよ。ウッド系はやっぱりSIMがいちばん良かった。アイアンはテーラーのマッスルバックも良かったけど、結局ピンのブループリントにしたよ。パターもそうだね、ピンのアンサー型がうまくハマったんだ。ピンを使うなんて珍しいだろ?」

そう言ってそのパターをバッグから抜いて、パッティングの練習を始めました。

キャディバッグはアディダスの真っ黒いバッグ。シンプルでかっこいいですね。それにしても、契約フリーの選手、ほんとうに増えましたよね。

画像: マレット型の印象が強いガルシアだが、今年はピン型でツアーに挑む

マレット型の印象が強いガルシアだが、今年はピン型でツアーに挑む

ガルシア以外にも、ケプカ、フリートウッド、ポール・ケーシーなどなど。ゲーリー・ウッドランドもドライバーなどウッド系は契約フリーのようです。今後もこの契約フリーの流れは続くのかな?

ちなみにガルシアは、キャディもチェンジして、パッティングコーチも新たにつけました。

世界ランキングは今や42位まで落ちて、オリンピック出場もいまギリギリのラインですしね。クラブもキャディもコーチも変え、まさに心機一転。2020年のガルシアは、ひと味違うかもしれませんよ。

以上、メキシコシティからお届けしました。

写真/姉崎正

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