2020年の国内シニアツアーは、4月から18試合が開催される。サラリーマンからシニア入りを機にプロに転向し2018年にはパーオン率1位も記録した田村尚之にシニアツアーの見どころを聞いた。

50歳を機にプロ入り。シニアツアーでは6年連続シードを確保

田村尚之は社会人ゴルファーとして日本アマチュアゴルフ選手権に1990年から2012年まで連続出場。50歳を迎えるのを機に一念発起してプロ転向し、2016年の「富士フィルムシニア選手権」でプロ初優勝を挙げた“中年の星”だ。

自己流のスウィング論でパーオン率は常にシニアツアーでベスト5に入る無類のショットメーカーに、用具契約をするシャフトメーカーTRPXの新製品「AFTER BURNER AB601」の発表会で話を聞いた。田村はシニアツアーで戦い抜くために、シャフトにはかなりこだわりを持っている。

「なんといっても、デカヘッドに長尺ドライバーになるとどうしても振り遅れますよね。だからとにかくしなり戻りが速いシャフトが欲しいとお願いしました。当たり負けをせずにめちゃ走るシャフトを作ってくれと。その難しい要望に応えてくれたからびっくりしたんです。トップから切り返したらもうヘッドがインパクトに来てるくらい、それがぴったりだったんです。しなり戻ってヘッドが手元を追い越すくらい」(田村)

画像: 6年連続シード権を確保する田村尚之

6年連続シード権を確保する田村尚之

その頼れる武器を手にシニアツアーへと臨むわけだが、シニアツアーといえばかつてレギュラーツアーで活躍したトップ選手が参戦することが毎年話題になるのが常。今年はどうだろうか?

「シニアツアーに入ってくる“若手”というと、佐藤信人、細川和彦、小山内護あたりですね。その中でも昨年から出場している深堀圭一郎、圭ちゃんに頑張って2、3勝して欲しいですよね。伊澤利光、塚田好宣、谷口徹、藤田寛之、手嶋多一などそうそうたるメンバーがシニア入りしてきているので、どんどん盛り上がってくると思いますね。P・マークセン、T・ウィラチャンとか強いアジア勢もいるので、圭ちゃんに賞金王争いしてもらって盛り上げてもらえればね」

と、“深堀推し”をアピール。肝心の自身のプレーについては?

「2018年はパーオン率1位で平均パットは51位、賞金ランキングは14位、昨年がパーオン率3位で平均パットは43位で賞金ランキングは12位でした。なんとかパーオン率は背中の痛みさえ出なければ安定しています。飛距離は多少落ちてきましたけどね、また新しいシャフトを試して距離が少しでも戻ってくれば優勝は難しいけどシードは確保できるかな。パットは秘密兵器を考えているから楽しみです」

そんな田村は、一般ゴルファーにぜひシニアツアーを観戦しにきてもらいたいと話す。レギュラーツアーや女子ツアーにはない、シニアツアーならではの楽しみがあるというのだ。

それは一体なにか、インタビューの最後に、教えてもらった。

「大きな声では言えないけど、昔はトゲトゲしていた選手も丸くなったりして、なんか人生劇場じゃないけど人の成長も見られるとことかね(笑)。シニアの選手はスウィングも含めて個性的な選手が多いから見てるほうも楽しいんじゃないかな。それに、話しかけてくれて大丈夫ですよ、もちろん節度ある範囲でね。一度熊本の試合でハーフターンで休憩があったんだけど、年配の方が『田村さんいつもテレビで見てファンなんです』それはありがとうございます、と言ったのはいいけど『ちょっと私のスウィング見てもらえませんか?』ってね。さすがに試合中のハーフターンでのことなので困りましたね(笑)」(田村)

ゴルフブームをけん引した名プレーヤーとシニア入りしたばかりの深堀圭一郎を始めとした“若手”がどんな戦いを見せてくれるのか。肩ひじ張らずに見に行けるのがシニアツアーの楽しみ方だ。近くで開催される際には足を運んでみてはいかがだろうか。

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