プロのスウィング解説などを見ていると、「あの選手が飛ぶのは、Xファクターが大きいからだ」なんていう言葉がしばしば出てくる。“Xファクター”という不思議な言葉、いかにも飛ばしに密接に関わっている気配がするが……正確な意味を知ってる?

Xファクター=ねん転差

飛ばすために、「左肩を深く入れる」というレッスンの常套句がある。これをもっと具体的に説明すると、上半身(肩)と下半身(腰)の“ねん転差”を作る、ということである。このねん転差のことは、「Xファクター(X-factor)」と呼ばれている。

画像: ロリー・マキロイのトップを見ると、上半身と下半身のねん転差=Xファクターがしっかり作られていることが分かる(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

ロリー・マキロイのトップを見ると、上半身と下半身のねん転差=Xファクターがしっかり作られていることが分かる(写真は2020年のファーマーズインシュランスオープン 撮影/姉崎正)

なぜ、“X”かと言えば、トップのポジションを頭の真上から見ると、両肩のラインと腰のラインが、ちょうど“X”の文字のようにクロスしているからである。

Xファクターは、ねん転差のことであるから、肩を回すだけでは不十分で、腰との回転量の差が重要。仮に、肩のラインがアドレスの状態から90度回っていたとしても、腰も一緒に90度近く回してしまったのでは、ねん転差であるXファクターはほとんどなくなり、パワーの蓄積のないトップとなる。理想的なXファクターは、約45度である。腰がアドレスから45度回転し、肩は90度回転。これで、Xファクターは45度となる。

ちなみに、Xファクターは英語圏では、レッスンの現場でよく使われる言葉である。アメリカでは、有名インストラクターのジム・マクリーンが、著書のタイトルに使っている。

(ゴルフダイジェストTVより)

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