プロのスウィング解説などを見ていると、「あの選手が飛ぶのは、Xファクターが大きいからだ」なんていう言葉がしばしば出てくる。“Xファクター”という不思議な言葉、いかにも飛ばしに密接に関わっている気配がするが……正確な意味を知ってる?
Xファクター=ねん転差
飛ばすために、「左肩を深く入れる」というレッスンの常套句がある。これをもっと具体的に説明すると、上半身(肩)と下半身(腰)の“ねん転差”を作る、ということである。このねん転差のことは、「Xファクター(X-factor)」と呼ばれている。
なぜ、“X”かと言えば、トップのポジションを頭の真上から見ると、両肩のラインと腰のラインが、ちょうど“X”の文字のようにクロスしているからである。
Xファクターは、ねん転差のことであるから、肩を回すだけでは不十分で、腰との回転量の差が重要。仮に、肩のラインがアドレスの状態から90度回っていたとしても、腰も一緒に90度近く回してしまったのでは、ねん転差であるXファクターはほとんどなくなり、パワーの蓄積のないトップとなる。理想的なXファクターは、約45度である。腰がアドレスから45度回転し、肩は90度回転。これで、Xファクターは45度となる。
ちなみに、Xファクターは英語圏では、レッスンの現場でよく使われる言葉である。アメリカでは、有名インストラクターのジム・マクリーンが、著書のタイトルに使っている。
(ゴルフダイジェストTVより)