アマチュアが大の苦手とするフェアウェイバンカーからのショット。女子プロたちは苦もなくクリアしているように見えるが、一体どんな工夫をしているのだろう? 国内女子ツアーで戦う石井理緒と、そのコーチ兼キャディ、栗永遼にフェアウェイバンカー攻略法を教えてもらった。

フェアウェイバンカーからの飛距離は90%で計算しよう

バンカーからの脱出に加え、グリーンへ寄せるためにある程度飛距離も必要になってくるのがフェアウェイバンカー。プロアマ問わずコースにおける難所のひとつだが、「女子プロ・石井理緒はフェアウェイバンカーに滅法強い選手です」と、石井のコーチ兼キャディを務める栗永遼は言う。

画像: プロゴルファー・石井理緒(右)と、そのコーチ兼キャディを務める栗永遼コーチ(左)(撮影/野村知也)

プロゴルファー・石井理緒(右)と、そのコーチ兼キャディを務める栗永遼コーチ(左)(撮影/野村知也)

「バンカーからパーオンしてバーディチャンス、というシーンは昨シーズンすごく多かったんですよ」(栗永)

さっそく石井本人にきみさらずゴルフリンクス18番ホール(294ヤード、パー4)で実践してもらいながら、フェアウェイバンカーを攻略するコツを教えてもらおう。

まず第一に石井がチェックしたのはピンまでの距離。なぜならフェアウェイから打つときとバンカーから打つときでは当然「持つ番手が変わってくる」からだ。

「このフェアウェイバンカーからピンまでは約130ヤード。フェアウェイからのショットであれば130ヤードは8番アイアンの距離ですけど、フェアウェイバンカーから打つ場合は7番を選びます。砂からのショットのほうが飛びづらいのと、フルショットはしないので、だいたい1番手……10ヤードぶんくらいロスしますから」(石井)

「そうですね。フェアウェイのショットの飛距離が100%だとしたら、フェアウェイバンカーからのショットはミート率も落ちますから、90%くらい。そのぶんだけ大きい番手を持つ、というのが番手選びの目安ですね」(栗永)

インパクトの「高さ」をしっかり決めて、それに合わせてアドレス

続いて、ショットの際に気を付けていることを聞いてみよう。

「まず絶対にダフらないこと。あと、ヘッドを構えるときにあらかじめインパクト地点の高さを決めて、そこにセットすることです。あとは両足をしっかり砂に埋めて、右ひざを固定したら、クラブを上げてそこに戻すだけ。(戻すことを意識しすぎると)スウィングが速くなりやすいから、バックスウィングをしっかり上げることだけを考えて振っていますね」(石井)

画像: クラブを構えるときにインパクト地点の高さを決めたら、右ひざを固定。あとはクラブを上げて戻すだけだ(撮影/野村知也)

クラブを構えるときにインパクト地点の高さを決めたら、右ひざを固定。あとはクラブを上げて戻すだけだ(撮影/野村知也)

ソールができないバンカー内からのショットでは、あらかじめインパクト地点をしっかりイメージして、そこへ向かってスウィングすることが重要というわけだ。

「ただし、ヘッドをセットした位置がボールや地面に近すぎる場合、結果的に手前から入ってダフリの原因になるのでその点は注意が必要です」(栗永)

フェアウェイバンカーから絶対にダフリたくないときは?

さらに、どうしてもダフリが怖い、脱出が第一というゴルファーのために、よりセーフティな手段として栗永が教えてくれたのは「ハーフトップで打つこと」だ。

「ヘッドをセットする位置は、ボールの真ん中より少し上くらいです。ハーフトップすれば距離は稼げるし、しっかり振れる。ボールをクリーンに打っていけるのでおすすめですよ」(栗永)

画像: ハーフトップで打つのが「距離も出るし、クリーンに打っていけるのでおすすめですよ」と栗永(撮影/野村知也)

ハーフトップで打つのが「距離も出るし、クリーンに打っていけるのでおすすめですよ」と栗永(撮影/野村知也)

もう一点、フェアウェイバンカーからのショットでアマチュアがやりがちなミスとして「ボールを上げたいあまりにハンドレートになってしまう方が結構多いですね」と栗永は指摘。「手元を左目の下あたりまで持っていくことが大事ですよ」と教えてくれた。

協力/きみさらずゴルフリンクス

画像: ダフらずしっかりミートする!フェアウェイバンカーの打ちかた【石井理緒プロ・栗永遼コーチ】 www.youtube.com

ダフらずしっかりミートする!フェアウェイバンカーの打ちかた【石井理緒プロ・栗永遼コーチ】

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