プロギアのeggシリーズから叩けるモデル「エッグ エクストリーム」ドライバーが発売される。叩けるエッグとはいったいどんなドライバーに仕上がっているのか? プロゴルファー・中村修が試打した。

ルール上限の「5900」ギリギリの数値

近年のドライバーのトレンドワードのひとつに「高慣性モーメント(高MOI)」というものがある。これが高ければ高いほどインパクト時のヘッドのブレが少なくなるとされ、ルールで5900g・cm2に規制されている。

画像: エッグシリーズの最新ドライバー「エッグ エクストリーム」が発表された

エッグシリーズの最新ドライバー「エッグ エクストリーム」が発表された

ゴルフクラブの歴史上もっとも慣性モーメントが大きかったとされると言われるのが2008年に発売されたナイキの「サスクワッチSUMO2 5900」で慣性モーメントの数値がまさに5900g・cm2あった。四角いお弁当箱のようなヘッドを覚えている方もいるはずだ。

それから10年以上が経ち、四角のような特異な形状でなくとも高慣性モーメントを実現できるようになり、最近のピンに代表される海外の高MOIドライバーの人気もあって、最近国内メーカーも慣性モーメントの高いモデルを相次いで発表している。

それが、ヤマハの「RMX220」(発売中)、オノフの「AKA RD5900」(4月4日発売)といったモデル。どちらも日本メーカーらしく、構えやすい顔に特大の慣性モーメントを備えたモデルだ。

そして今日4月1日、プロギアから新たな高MOIドライバーが発表になった。それが、「エッグ エクストリーム」だ。その慣性モーメントはメーカー史上最大の5750g・cm2と、ルールのギリギリに迫る大きい数値となっている。

画像: エッグエクストリーム。大型ヘッドだが、構えやすい

エッグエクストリーム。大型ヘッドだが、構えやすい

10年前は四角など“異形”と呼ばれた形状を採用しなければ実現できなかった高慣性モーメントだが、製造技術や素材の進化で形状を犠牲にしない開発が可能になっている。「エッグ エクストリーム」の場合は、チタンに加えてソール後方にタングステン、クラウンからソールにかけてはカーボンと、異素材を組み合わせることで深重心、大慣性モーメントを実現しているという。

さて、みんなのゴルフダイジェスト編集部ではこの新製品をいち早く入手。プロゴルファー・中村修による試打検証を行った。その感想を聞いてみよう。

「エッグというと、従来はやさしく飛ばせるシリーズという印象でしたが、『エッグ エクストリーム』は叩けるエッグという印象ですね。ヘッドを見る限りやさしく飛ばせる印象なのですが、構えてみるとシャフトのしっかり感が伝わってきて、あれ? なんか違うぞと。実際に打っても、その通りの性能でした」(中村)

純正のM43シャフトをヘッドスピード42.4m/sで試打した数値を見てみよう。注目したいのはヘッドのエネルギー効率を表すミート率だ。最大で1.51程度とされるが、出た数字は1.50はかなり高効率であることを示しており、日本人男性のほぼ平均といったヘッドスピードながら、トータル260ヤード(キャリー238ヤード)といういい数字が出ている。

画像: ヘッドスピード42.4m/sで総飛距離260ヤードを記録した

ヘッドスピード42.4m/sで総飛距離260ヤードを記録した

「飛距離効率もいいですが、個人的には叩いても曲がらないところがいいと思います。ヘッドスピードを45、46m/sくらいまで上げて打っても、プロや上級者が嫌がる左に巻き込むミスが出ませんでした。M43で総重量306グラムという適度な重さからも、ある程度振れる人が曲がりを恐れず気持ちよく振れる、そんな使用感が想定されているように感じられますね」(中村)

PGAツアーでは、高MOIドライバーで屈強な男たちが思い切りボールを叩き、曲げずに遠くに飛ばすことでアドバンテージをとっている。エッグエクストリームは、ヘッドスピードの速いゴルファーがそのようなイメージで使える性能となっているようだ。

もちろん(今回はテストしてないが)、スペック次第では、さらに幅広い層が使えるはず。要チェックのドライバーと言えそうだ。

写真/三木崇徳

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