ゴルフクラブは年々進化を遂げているが、それはヘッドやシャフトだけでなく、グリップにも言えること。業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人は、最新クラブのグリップを交換する際に注意しておきたいポイントがあるという。詳しい話を聞こう。

なにげないグリップ交換で振り心地が大きく変わってしまうかも

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。先日、お客様からグリップ交換をグリップモデル指定でご依頼を頂いたので、作業前に総重量とバランスが変わりますが良いですかという確認をさせてもらいました。すると「そうなの!? だって交換するグリップ一般的なやつじゃない!?」とのご返事が。

このお客様の今使用しているクラブは、割と新しいアベレージ向けのモデルで、純正で軽量グリップが付いているモデルでした。新たに付けるグリップは一般的な重量のモデルでしたので装着すれば総重量が上がり、バランスが軽くなります。 

ひと昔前は太めの重たいグリップはありましたが、ほとんどが標準的な重さの50グラム前後のグリップだったので、モデルを変えて装着しても総重量、バランスともに大きくは変わりませんでした。ですが最近では、下は20グラム台、上は80グラム台と非常に幅広いモデルが市販されています。中にはカウンターバランス効果を狙い、グリップエンドにウェートを装着したモデルまでありますので、グリップだけで100グラム近い差が出てしまうこともあるのです。

画像: グリップ重量はクラブ設計によって変わる。たとえばゼクシオ11ドライバーの純正グリップは、グリップエンドにウェートを仕込むことでカウンターバランスを実現しているが、グリップ重量自体は30グラムと軽め

グリップ重量はクラブ設計によって変わる。たとえばゼクシオ11ドライバーの純正グリップは、グリップエンドにウェートを仕込むことでカウンターバランスを実現しているが、グリップ重量自体は30グラムと軽め

さらにややこしいのが、純正グリップの重量がモデルによって変わってきている事。性能を追求するためにグリップまで手を入れるのは当然のことではありますし、むしろユーザーとしては、ありがたいことではあるのですがそれだけに迂闊に重量の差のあるグリップに交換してしまうと、本来のモデルの性能を発揮できなくなってしまう可能性があります。

最近では、見た目や握り心地がほとんどアフターマーケット用のグリップと変わらないのにメーカー専用に軽量に設計したグリップを装着したモデルが存在します。意図的にバランスや重量を変えるのにグリップのモデルを変えるのは問題ないのですが、せっかく新しいグリップを装着したのにミート率が下がってしまったなんて結果になったら悲しいですからね。メーカーのホームページやカタログにはしっかりと純正グリップの重さは記載されていますので、比較的新しめのモデルを使っている方はグリップ交換の際、確認してからグリップのモデルを決めると良いですよ。

画像: ゼクシオ11、ゼクシオXの「ウェートプラステクノロジー」はマネできる? G410プラスで実際にやってみた~小倉勇人~ youtu.be

ゼクシオ11、ゼクシオXの「ウェートプラステクノロジー」はマネできる? G410プラスで実際にやってみた~小倉勇人~

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