100切りを達成した人の約4割が「ドライバー」をきっかけに挙げている
ゴルフでスコア100を切るために必要なのはなんだろう? 人によって「ドライバーだ!」「アプローチだ!」「いや、アイアンだ!」と意見は異なる。では、実際に100を切ったことのある人はなにがきっかけだったと考えているのだろうか?
まずは、みんなのゴルフダイジェストで以前実施し、約2500人のゴルファーから回答が得られたアンケートの結果を見てみよう。
1位 ドライバーショットの安定(OBが減った) 37%(910票)
2位 アプローチ、パットの向上 13%(312票)
3位 ショートアイアンの安定 11%(272票)
4位 ロング~ミドルアイアンの安定 8%(197票)
5位 パットの安定 7%(182票)
6位 意識してコースマネジメントするようになった 7%(168票)
7位 とにかく猛練習! 6%(156票)
8位 FW&UTの安定 5%(117票)
9位 ドライバーショットの飛距離アップ 3%(79票)
10位 クラブを替えたのがきっかけ 2%(61票)
11位 メンタル面の強化 1%(37票)
(2018年10月実施)
これが、約2500人のゴルファーが回答した「100切りのきっかけ」アンケートの結果。1位は圧倒的にドライバーショットの安定(OBが減った)という答えだった。8位にドライバーショットの飛距離アップという意見も入っているので、それを合わせれば約4割のゴルファーがドライバーの改善を100切りのきっかけにしていることがわかる。スコアを縮める要因というとアプローチを中心としたショートゲームと思いがちだが、こと100切りに限ってはドライバーショットの安定が大きな要因となっていることがわかる。
そのことからやや乱暴に論を進めれば、現在100を切れずに悩んでいるゴルファーのうちの4割は、ドライバーショットさえ改善できれば100を切ることができるということにもなる。では、どうすればドライバーショットを改善させることができるのだろうか。いくつかの方法を考えたい。
ドライバーで100を切る方法その1:レッスンに通う
もっとも単純で、確実な方法がこれだ。一般人が体の不調を感じた場合に医者に行くのは、自分では不調の原因がなにかを判断できないからだが、ゴルフにおいてはレッスンプロが医者に相当する。なぜ自分のドライバーショットは安定しないのか、その原因を診断してもらい、しかるべき処方箋を出してもらって、指導してもらることはなによりの近道だ。
ただし、1回通って劇的に症状が改善する、といった魔法のようなことはほぼあり得ない。ある程度の期間通い続けることは必須となるだろう。
ドライバーで100を切る方法その2:練習する
アンケートの7位にもランクインしているが、100切りを達成するためにはある程度の練習が必要なのは事実だろう。練習を重ねた結果、ドライバーショットが改善されるということもあるはずだ。ただ、この場合ドライバーだけを重点的に練習するのは多くのプロが推奨しないやり方。ドライバーを持つと無意識に飛ばしたいと人は思うものであり、力んでいわゆる“マン振り”を繰り返していては正しいフォームは身につきにくい。
9番アイアンなどの短い番手をもって、クラブが腰の高さの範囲で動くハーフショットの練習をティアップして行うなどの地味〜な練習は多くのプロが勧めるところ。これらの練習はドライバーショットの練習に比べると著しく爽快感に欠けるという問題点があり、ついやらずに、あるいはやっても数球で練習場を後にしがち。
練習は有効だが、練習しても上手くならない場合がゴルフにはあり、それがゴルフというゲームをより一層悩ましくしているのも事実だ。また、ひたすらドライバーを練習して100を切ったという人もなかにはいる。折衷案として、練習場でドライバーを打つのはシメの10球だけにしたり、後述するように100ヤードのコントロールショットしてみたりといったように制限を設けるのは一つの方法かもしれない。
ドライバーで100を切る方法その3:クラブを替える
100切りができないゴルファーにしばしばあるケースとして、たとえば父親や先輩などから譲り受けた10年以上前のクラブを使っているということがある。上手い人は50年前のクラブでも100を切ることがおそらくできるが、そうでない人にとってある程度新しいドライバーを使うメリットは大きい。
また、極端につかまらない(左にいきにくい)ドライバーを使っているケースもなぜか多い。ビギナークラスの人が“カタチから入ろう”とプロ使用モデルを選んだ場合に起きがちで、スライスに悩む傾向の強い人が左に行きにくい(右に行きやすい)クラブを使うと、スライスの幅が大きくなりすぎ、OBのリスクも増える。一度、ショップなどに使用クラブが合っているかどうか、相談してみるといい。「クラブを替えたのをきっかけで100を切った」という人も、2%と少数だがいるにはいる。
ドライバーで100を切る方法その4:ドライバーを短く持つ/ドライバーを軽く振る
ドライバーが安定しない人にとっては、ドライバーを短く持つことが特効薬になることがある。長すぎる箸が使いにくいように、長い道具は扱いが難しい。短く持つことでドライバーは実質的に短くなり、扱いやすくなるのだ。ただ、普段グリップエンドぎりぎりまで握りこんでいる人がコースでいきなり短く持っても好結果は期待できず、練習場で慣れておいたほうがベター。また、ドライバーを100%の力ではなく、軽く振るのも非常に有効な方法だが、ドライバーを持つとつい思い切り振りたくなるというのはゴルファーのサガなので、これは簡単そうで難しい。
練習場で短く持ち、ドライバーで100ヤード先の看板を狙ってコントロールショットするといった練習をしておくと、コースに出たときに振りちぎらないで済むかもしれない。
ドライバーで100を切る方法その5:そもそもドライバーを使わない
100を切るということを目標にする場合、使用するティはレギュラーティ、もしくはそれより前方のティになる。距離的にはティショットで250ヤード先のフェアウェイをとらえる必要はまったくなく、極端なことをいえば150ヤードくらい飛んで2打目が打てるところに運べれば十分合格点となる。そのため、そもそも平均的なヘッドスピードのプレーヤーの場合100切りにドライバーは必要ない。
ドライバーのOBやミスでスコアを崩している人は、ロフト22~24度のユーティリティなど、扱いやすい番手でパー3を除いた14ホールすべてのティショットを行うだけで、スコアは激変する可能性は高い。ただ、せっかくコースに行ったんだからドライバーの爽快感を味わいたいと思うのもまたゴルファーなら当然。また、「ティイングエリアでドライバーを持たないのは男らしくない」という時代錯誤な価値観を押し付けてくるゴルファーもなかにはいるため、この方法は有効な方法ながらあまり現実的ではないかもしれない。
いずれにせよ、ドライバーショットの安定は100切りのための大きな要因となる。上に挙げた5つの方法を参考に、100切りを目指そう!