430CCのTS4を使う
ドライバーに3番ウッド。アイアンは3番をユーティリティ代わりに、4番から入れる。ピッチングウェッジはセットから抜き、ウェッジは48度からの4本。そしてパター。最近のPGAツアー選手のひとつの典型とも言えるセッティングを採用しているアダム・スコットだが、よく見てみると、その中身には個性と工夫が滲んでいる。
まず特徴的なのがドライバーだ。タイトリストの契約プロの多くは最新モデルのTS2、あるいはTS3ドライバーを使うが、アダムが使うのはTS4。特徴的なのはサイズで、フルサイズの460ccに対して430ccと小ぶりだ。
一部のメーカーでは440cc前後の小ぶりヘッドをプロ用として開発するケースがあるが、430ccはかなり小さい。なんだかんだで多くのプロが460ccを使っているなか、小ぶりヘッドで意のままにボールを操りたいというこだわりが見える。
トラックマンなどの弾道測定器の数値は気にしないと公言するアダムだが、そのドライバーショットを計測すると、ややダウンブローでインパクトを迎えているのも、小ぶりヘッドを好む背景にはあるのかもしれない。ちなみにシャフトも80グラム台のXシャフトと、トッププロのシャフトが軽量化するなか、重量級を愛用している。
そして、もうひとつ特徴的なのはアイアンだ。タイトリストの680フォージドは2003年モデル。とはいえ、2003年から17年間使い続けているわけではなく、本人曰く「18カ月に1度ペース」で変えるのだそうだ。残りは2セットスペアがあるようだから、向こう3年は使い続けられる計算になる。
最近調子を上げてきて、2020年4月現在凍結中のワールドランクは6位まで上げてきているアダム。その活躍は、こだわり抜いた14本の頼れる相棒が支えている。
【アダム・スコットの14本】
1W:タイトリスト TS4(10.5度、三菱ケミカル KUROKAGE XTS80X)
3W:タイトリスト TS2(16.5度、フジクラROMBAX P95 X)
3I:タイトリスト 716T-MB
4I~9I:タイトリスト 680(KBS ツアー 130 X)
48度、52度、56度:ボーケイ SM8(トゥルーテンパー DG AMTツアーイシュー X100)
60度:ボーケイ SM8 WedgeWorks(トゥルーテンパー DG AMTツアーイシューX100)
PUTTER:S・キャメロン Xperimental プロト Rev X11)
BALL:タイトリスト プロV1
詳しくは月刊ゴルフダイジェスト5月号をチェック!
月刊ゴルフダイジェスト5月号では、タイガー・ウッズ、松山英樹、ロリー・マキロイら世界のトップのクラブセッティングを大特集! 気になる人は、ぜひ誌面をチェックしよう。