ストロンググリップでワイドに上げ、フィニッシュまで伸びやかに振り抜く
2003年の「ミヤギテレビ杯ダンロップオープン」で高校3年生で優勝しプロ転向。翌年は5勝を挙げ賞金ランク2位となり2006年から米ツアーに参戦。2010年には年間5勝を挙げ世界ランキング1位の選手に輝きました。
数々の記録を打ち立て、惜しまれながら2017年に現役を引退。155センチの小柄な体から伸びやかなスウィングで放たれる正確なショット、どこからでも入るパッティングには常に目を奪われました。ではそのスウィングを見てみましょう。
アドレスを見てみると、左手のナックルは3つ見える左手のストロンググリップに横から添えるように握る右手のグリップが特徴です。始動で右への移動は少なく軸はセンター。右腕をすぐにはたたまずに遠くへワイド(手が体から遠い状態)にテークバックしています。こうすることで腕と体の回転量が同調し、ゆったりとした独特のテンポのバックスウィングからトップへ向かっていきます。
トップでのフェースの向きは空を向くシャットフェース。センターに軸を置いたまましっかりと背中がターゲットを向くほど、大きく捻転しています。そこから右の側屈を入れながらハンドファーストのアッパー軌道でボールをとらえていきます。ストロンググリップで握っているのでインパクトでの左手の甲は上を向いています。
フォローを見ると、左足がインパクトの画像と比べると動いていることがわかります。これは左足を踏み込んで伸ばす地面からの反力を使っているから。それにより左サイドの回転でクラブを引き続けることができ、伸びやかで大きなフォローにつながっています。
小柄な体から大きく伸びやかなフィニッシュに振り抜くスウィングはフィニッシュでバランスを崩すことがありません。
インパクトに力が集中するのではなく、体の各部の動きがスムーズに連動しているからこそ、大きく伸びやかなフィニッシュまで、バランスを崩すことなく振り抜くことができます。宮里さんのような伸びやかなフィニッシュを真似するだけでも、バランスよく振れるようになるはずです。
藍ちゃんフィーバーで来場者数やテレビ視聴率も軒並みアップしゴルフ界に大きな影響を与えたことはご存じの通り。世界ランキング1位になった宮里藍の勇姿は、彼女に憧れて、彼女を目指してメジャー優勝を果たした渋野日向子たち黄金世代にまで引き継がれています。