ミスをクラブ選びでカバーする。そのために大切なのは「本来のミスの原因を正しく理解することです」というのは、業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人。ミスショットを見極めるとはどういうことか、教えてもらった。

“本来のミス”と“リアクションのミス”どっちが原因?

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。今日は、私がクラブフィッティングを行っているうえで大切にしている部分をお話したいと思います。それはミスショットの見極めです。

私はショットのミスを二つに分類しています。使っているクラブや現状のスウィングによって起きる“本来のミス”とそれを嫌がってアジャストすることによって起きるリアクションのミスです。

リアクションのミスは、本来のミスを嫌がって起こす動きがもたらすので大抵反対のミスになります。本来のミスがスライスなら引っかけ、本来のミスがフックならプッシュアウトみたいな感じですね。

その方に合ったクラブを選ぶ際には、まずどのミスが本来のミスなのか、そしてその本来のミスはスウィングが由来するのか、クラブが原因なのかをはっきりさせておく必要があります。そこが明確にならないと現状のスウィングのままで結果につながりやすいクラブを作るのか、スウィングの悪い点を改善したうえで結果の出るクラブを作るのかがご提案できないのです。

画像: ミスの原因はクラブにあるのか、それともスウィングか。はたまたミスを嫌がって無理やりアジャストした結果の「リアクションのミス」なのか。まずはこの見極めが重要だ(撮影/小林司)

ミスの原因はクラブにあるのか、それともスウィングか。はたまたミスを嫌がって無理やりアジャストした結果の「リアクションのミス」なのか。まずはこの見極めが重要だ(撮影/小林司)

この二種類のミスはどちらが本来のミスなのかを把握しておくだけでもスコアメークに役立ちます。ドライバーが左右どちらにも曲がるというゴルファーは、この本来のミスとリアクションのミスを繰り返している場合が多いですね。

どうしても今出たミスを払拭したい、同じミスを繰り返したくないという感情が生まれやすいですが、ゴルフは狙い通りのグッドショットを連発するといった思考よりもミスの幅を狭めるといった思考のほうがスコアにつながりやすいと言われています。

ツアープロや上級者は、プレー前の練習や最初の何ホールかでその日の調子や出やすいミスを把握し、そのミスを無理に修正しようとせずそのミスを受け入れたうえで、予想外の弾道を打たないようにプレーしていくのだそうです。一方アベレージゴルファーは、何とかしてそのミスを打たないようにと毎回違うスウィングをしてしまう。これでは毎回一か八かのプレーになってしまいます。

私は様々なゴルファーをフィッティングさせて頂いていますが、「スウィングが固まっていないから~」という方の半分ぐらいはそこそこ再現性の高いスウィングをされていると感じています。つまり同じミスをしたくないっ! という思考が大げさなアジャストの動きに繋がり、毎回違うスウィングになってしまっている方が結構いるということ。

もちろんスウィングスキルを上げる為には色々な動きを試して練習することが大切ですが、コースでは真っすぐの弾道に固持せず、その日の出やすいミスに逆らわずにプレーしてみるだけでも予想外のミスを減らすことができるはずです。

コースでも1発1発のショットを楽しむなら毎回違うスウィングをするのも良いですが、安定したスコアを求めるなら自分本来のミスを把握し、その日の自分の調子を感じ取って、それに逆らわないプレーを心がけると良いのではないでしょうか。

画像: シリーズ集大成の出来!? タイトリスト「ボーケイデザインSM8ウェッジ」を試打解説! youtu.be

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