テークバックでは右足内側、ダウンでは左足内側を意識する
2015年のデビュー当時は260ヤードくらいだった飛距離を伸ばすことで、ショートゲームでしのぐゴルフからバーディを獲れるゴルフへと進化し、初優勝へとつなげた堀川。その飛距離を伸ばした原動力を聞くと、イメージはメディシンボールを遠くに投げる動作で下半身を使うことだと教えてくれた。
「(ジョージ・ガンカスが提唱する)GGスウィングとか飛ばしの方法論はいろいろあると思いますが、僕は重いものを持って遠くに投げるような体の使い方を重視しています」(堀川)
重いもの(メディシンボール)を持ってスウィングするように振り、遠くまで投げるトレーニングをイメージしてもらいたい。まずテークバックで大事なのは、ターゲットと反対方向に移動する重いものとバランスをとるように、右足の内側でしっかり踏ん張ることだ。
「このとき足裏の外側に体重が乗ると力が逃げてしまうので、足裏の内側が浮かないように意識すると切り返しの準備が整うんです」(堀川)
そしてダウンで重いものを加速させるために、切り返しでは左足内側に踏み込んでいく。
遠くに投げるためには、左足の内側で体の回転にブレーキをかけて一気に放り投げるのがコツなのだという。
「左足の内側が浮かないように踏み込むことで左サイドにブレーキがかかります。それによって重いものを持っている両腕を加速させ、最速になったところで放り投げるイメージです」(堀川)
「最後に効率的に加速させるための秘訣がもう一つあります。切り返しからすぐには回転せずに、低く踏み込んでから下半身を伸ばすように一気に回転させることで重いものを遠くまで飛ばせるようになるんです」(堀川)
飛距離を伸ばし昨年はコンスタントに280ヤードを飛ばせるようになってきたという堀川だが「全米オープン」と「全英オープン」に出場し世界との飛距離の差を大きく感じたという。
「僕が学生の頃出場していた試合ほとんど6000ヤード台後半のセッティングでした。そのため飛距離よりも正確性が求められるゴルフが身についていましたし、プロになってからは飛距離不足は感じましたが日本のセッティングだと今の飛距離でも戦えるのかなと思いました」(堀川)
コースの環境が飛距離の差を生むことに気がつき、目指すのはアジアンツアーだと堀川は続ける。
「海外の試合に行って思ったのは、アメリカみたいに広くてOBもなくグリーンに近づいても狭くなっていないセッティングだと飛ばしたほうが有利になって、まずは飛距離が大事な要素になりますよね。そういう意味で僕は自分のゴルフのスタイルから考えてアジアで戦うことを目指しています。実は今シーズンの開幕からのアジアとの共催試合で上位に入ってアジアンツアーに挑戦しようと思っていました」(堀川)
国内ツアーの開幕はまだ未定だが、いつ始まってもいいようにしっかりと準備だけはしているという堀川未来夢。国内ツアーからアジアへ旅立ち活躍する姿が近い将来見られことでしょう。