渋野日向子のコーチ・青木翔。渋野日向子の肉体作りをサポートするトレーナーの斎藤大介、そしてメンタルトレーナーの池努の3名が、女子ツアー選手が多数使用する練習器具などを日本に導入するエンジョイゴルフ&スポーツジャパン社代表・佐々木信也の呼びかけでオンラインミーティングを実施した。開幕が迎えられないままベールに包まれた“2020年仕様”の渋野日向子のフィジカルとメンタルはどうなっているのか? “チームしぶこ”の本音を取材した!

相変わらずどれだけキツくても最後は笑顔

ーーいま、渋野選手などのようなトレーニングをしているのでしょうか?

斎藤大介(以下、斎藤):今の段階では(開幕は)最速でも6月の2週目くらいだと思いますので、1か月半くらいは時間が取れます。司令塔は青木さんなので、理想とするスウィングのために体はなにが必要なのか。動きを見ながら毎日やっていますね。

佐々木信也(以下、佐々木):渋野選手にとって理想とするスウィング作りを今やっているということですね。それができるための体作りをしていると。

青木翔(以下、青木):しぶこが持っている筋力や能力をしっかり出していくことと、長所を伸ばして短所を補うこと。僕がよく言うのは“キレ”なんですよね。キレと体の中心から動けているかどうか。スウィング作りって、ドリルをやったりとかいろんな方法があるじゃないですか。でも一番いいのはトレーナーとコーチが話し合いながら、トレーニングと練習を一緒にしていくことだと思うんです。

画像: 昨シーズン最終戦の会場でトレーニングに取り組む渋野。オフシーズンにはさらにトレーニングを重ね「ネオしぶこ」へと成長したという(撮影/岡沢裕行)

昨シーズン最終戦の会場でトレーニングに取り組む渋野。オフシーズンにはさらにトレーニングを重ね「ネオしぶこ」へと成長したという(撮影/岡沢裕行)

斎藤:僕もそう思います。

青木:コーチとトレーナーが別の方向を向いていたら、絶対にバグが起きてくると思います。

佐々木:日本でそういう(コーチとトレーナーの)専属チームを作れている選手ってそんなにいないのでは?

斎藤:僕もこういうやり方をするのは初めてですが、めちゃくちゃやりやすいですね。

佐々木:すごく楽しみなんですよね。パワーアップした選手たちの取り組みが実って試合でパフォーマンスが上がっているのを早く見たいですよね,「ネオしぶこ」になっているんでしょ?

青木:(3月20〜22日に開催予定だったが中止となった)「Tポイントレディス」の番組でちらっと出ましたが、最後にしぶこがメディアに出たのは昨年のリコーカップですよね。もう全然変わってますよ。

佐々木:一切笑わなくなったりしてるのですか?(笑)

青木:笑ってます(笑)。トレーニング中あれほどしんどい思いしているのに、最後は馬鹿みたいに笑ってますもんね。

画像: どんなにきついトレーニングでも、最後には笑顔をみせるそうだ(撮影/岡沢裕行)

どんなにきついトレーニングでも、最後には笑顔をみせるそうだ(撮影/岡沢裕行)

斎藤:逆におしゃべりを止めないようにしないとならないくらい。

佐々木:池さんは、渋野のメンタルについてどう思われますか?

池努:渋野選手は、メンタルケアをしなくていいタイプの選手だと思います。寝たらストレスを解消してリフレッシュして、そもそもストレスをあんまり溜めていかないから、パフォーマンスが試合を重ねていってもそれほど変わらない、メンタルから崩れていくのが起こりにくい選手。それに対してやっぱり徐々にストレスが溜まっていくから、コーチやトレーナーの方が話を聞いたりして解消させていくというタイプの選手もいると思います。

ーー青木コーチ、実際のところはどうですか?

青木:寝たら忘れるというのもあるし、あんまり細かいことは気にしていないかな。でも、コーチをし始めた下部ツアー(ステップ・アップ・ツアー)に出ているころは、優勝争いをしていてもズルズル後退していくことばかりでした。その度に「この根性なしが!」とどれだけ罵ったことか。

佐々木:どうやって罵るんですか(笑)?

青木:優勝争いしていて、ボギーを打って負けて帰ってきました、そうすると電話がかかってくるのですが、そこで「この根性なしが! コースにいくら捨ててきたのか計算しみろ」とかって言ったりとか。笑いながらですけどね。

佐々木:言い方が上手いんでしょうね。罵り上手(笑)。

ーーありがとうございました。

<後編は、チームしぶこが考える『日本選手が世界で活躍する可能性』についての予定です>

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