本当は女子開幕戦翌週にコンペを開催予定だったが……
故郷の首里城再建のためにと、火災発生後、自身のオリジナル卓上カレンダーの売上金全額とファンから募った支援金171万8400円を今年の1月末に寄付していた上原彩子。
さらに彼女は「沖縄出身の選手が集まってチャリティゴルフ大会をしたらどうだろう」と、同郷の選手たちに声を掛け、14名の女子プロたちが首里城再建応援チャリティーコンペを主催した。
本来であれば3月9日、女子ツアー開幕戦ダイキンオーキッドレディス最終日の翌日に開催する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてチャリティコンペを中止せざるを得ない状況となった。
しかし、ただ中止にしたわけではない。事前に徴収していたチャリティー金、プレー代、食事代のうち、プレー代と食事代はすぐに返金。チャリティー金は参加者に返金するか、しないかを選んでもらい、チャリティー金をそのまま寄付することを選んだ参加者には、渋野日向子や松山英樹らからの豪華な協賛品をプレゼント。その上で、14人の沖縄女子プロたちは4月16日付けで集まった249万9307円を那覇市に寄付した。
今後、再びチャリティーコンペを開催するかは未定ではあるものの、どのようなかたちであれ「首里城再建のチャリティー活動を行うことを考えています」と上原は言う。
「(生前の)父は『首里城の友の会』の会員だったので、友の会のメンバーでのツアー等に定期的に参加し、そこで学んだ沖縄の歴史など色んなことを家族に話してくれました」と上原。首里城は、地元沖縄のシンボルであるだけでなく、父の思い出とも結びつく場所のようだ。プロとなったあとも、アメリカ人のエースキャディを首里城に連れて行くなどしていたという。
新型コロナウイルスの影響でプレーする姿は見られない女子プロたちだが、こんなかたちで“活動”が伝わるのはうれしい限り。チャリティー活動も素晴らしいが、本業の“活動”も早く見られる日が来ることを願いたい。