グリーンを狙う一打がナイスショット「ワンピンくらいについたかな?」なんて会話をベテランゴルファーはよくする。このワンピンとはどのような意味だろう? どれくらいの距離で、たとえばタイガー・ウッズが打ったならどれくらいの確率で入るのだろうか? ゴルフ用語をやさしく面白く解説!
ワンピンの距離からタイガーは何パー入る?
グリーンオンしたら、できれば確実に2パット以内でホールアウトしたい。3パットの不安がなく、あわよくば1パットで上がれる距離の目安はどれくらいか。一般的には「ワンピン」とされている。ピンとはもちろんピンフラッグのこと。ピンの長さは、2.5メートルくらいが標準なので、そのくらいに寄せれば安心というわけだ。
例えば、プロはパーオンを狙うショットで、アマチュアならばボギーオンのアプローチで、常にワンピン圏内にショットを運ぶことができれば、おのずと好スコアが期待できる。特にアマチュアの場合、「セカンドショットを絶対に乗せよう」、「カップの近くに絶対に寄せよう」と無理をして、自滅してしまいがち。ボギーオンで、しかも「ワンピンに寄せればOK」と考えれば、プレー中のプレッシャーはぐんと減るはずだ。もちろん、いくらワンピン以内に寄せたからといって、確実に2パットで上がれるかどうかは、パットの技術にかかっていることは、忘れてはいけない。
ちなみに、ルール上、ピンの長さは「2.13メートル以上」とだけ決まっている。つまり、厳密にいえば、ワンピンの長さはコースによって違うということ。イギリスのコースのピンは、風対策のために日本より短いことは有名だ。
最後に、タイガー・ウッズが昨年(2019年に)7フィート(2.13メートル)、つまりおよそワンピンの距離から1パットで沈めた確率をお教えしよう。80%くらい? 3分の2の66%くらいだろうか? 正解は、44.4%。タイガーだって、半分も入らないのだ。ましてやアマチュアならばワンピンの距離からは入らないのが当たり前。気楽に打とう。
(ゴルフダイジェストTVより。一部加筆)