梅雨入り前までは絶好のゴルフ日和が続く今日このごろだが、コロナ禍の自粛明けで久しぶりにコースに出てはみたものの、フェアウェイウッドがチョロばかりで当たらない! などと嘆くゴルファーも多いはず。そこで、河本結を初優勝に導いた目澤秀憲コーチに久しぶりのゴルフでもしっかり打てるフェアウェイウッド必勝法を聞いた。

フェアウェイウッドのミスは「前傾角度」が崩れることで起こる

パー5の2打目で距離を稼ぎたいフェアウェイウッド(以下FW)は、アマチュアにとって最難関クラブのひとつ。まして久しぶりのゴルフでは、力んでザックリ、チョロ、うまく当たってもどスライス……これは一体どうしたらいいのか。

「チョロや当たっても右へ出球が出る場合は、スウィング中に体が起き上がっていることを疑いましょう」と目澤秀憲コーチはいう。フェアウェイウッドを持ったときの無意識の力み、それが前傾角度の崩れになって表れるというのだ。

画像: インパクトで体が伸び上がりボールの頭を叩くチョロはFWでよくあるミスショットだ(乗用カートのスループレーでカジュアルに楽しめるKOSHIGAYA GCにて撮影)

インパクトで体が伸び上がりボールの頭を叩くチョロはFWでよくあるミスショットだ(乗用カートのスループレーでカジュアルに楽しめるKOSHIGAYA GCにて撮影)

「ゴルフスウィングは前傾して構えていますが、力むとどうしても体は起きやすくなります。ティアップしているドライバーであれば多少の起き上がりも許されますが、地面にあるボールを打つFWでは大きなミスの原因になります」(目澤)

また、リラックスした状態でスウィングできればフェアウェイウッドといえども自ずとナイスショットできるものだが、「久しぶりのゴルフではクラブを振る感覚を忘れ、強く打とうと縦振りになっている」ことも、ミスの原因だと目澤コーチはいう。

「FWは地面から打つクラブの中で一番長いクラブなので、クラブを縦に使ってしまうとダフりそうになることから体を起き上がらせて当てようとしてしまいます。起き上がりが早ければボールの頭を叩き、タイミングが合ってもフェースは開いて当たり右へ飛んでしまいます。ポイントはクラブを横に振る感覚を思い出すことです」(目澤)

画像: 画像A:左が正しいインパクトで右は体が起き上がることでボールの頭を叩くチョロが出る症状

画像A:左が正しいインパクトで右は体が起き上がることでボールの頭を叩くチョロが出る症状

正しいインパクトは、アドレス時の前傾角度、シャフトの角度がキープされた状態(画像A左)だが、縦振りになると、前傾角度は起き上がり、シャフトもより縦に近い角度になる(画像A右)と目澤コーチ。では、どうすれば前傾角度をキープでき、横振りができるのだろうか?

「打つ前の素振りで、横振りの感覚をつかみましょう。右手と左手との間隔遠を空けて握り、右手を右肩より高く上げないようにテークバックします(画像B左)。そこから芝をこするように素振りをしてみると、右手がいつもより下にあることで、スウィング軌道がフラットとなり、必然的に入射角もゆるやかになります。少しでも起き上がるとヘッドが芝に届かなくなるので、前傾角をキープする感覚もつかめるはずです」(目澤)

画像: 画像B:両手を離して握ることでフラットなスウィング軌道になる(画像左)、右足を後ろに引くように使うことで左足にしっかりと加重され腰が回ることで前傾角がキープできるという(画像右)

画像B:両手を離して握ることでフラットなスウィング軌道になる(画像左)、右足を後ろに引くように使うことで左足にしっかりと加重され腰が回ることで前傾角がキープできるという(画像右)

また、インパクトで右ひざが前に出て、腰が伸び上がってしまう人は、素振りの際、ダウンスウィングで右足を後ろに引く動きを入れると、正しく下半身を使う感覚が身につくという。

「切り返しで左足への加重が足りず、右のつま先で地面を押し込んでしまうと、右ひざが前に出てしまいます。腰の回転も弱くなります。右足を後ろに引くためには、しっかりと左足に重心が移る必要がありますし、足を引こうとすると右ひざは前に出なくなりますので、スムーズに左腰にキレが生まれることで前傾角がキープできるようになります」(目澤)

フェアウェイウッドは長さに見合ったフラットなスウィング軌道で打つことが重要だと目澤コーチ。久しぶりのゴルフであれば、当てたい、飛ばしたいという意識から、力んで縦振りになり、体が起き上がっている可能性は高い。“リスタート”のゴルフでフェアウェイウッドを持つ局面が訪れたら、両手を離して握る素振りを取り入れてみてはいかがだろうか。

撮影協力/KOSHIGAYA GOLF CLUB

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