女子ツアーの開幕に先駆け、松田鈴英と吉本ひかるの人気女子プロふたりが、15日に9ホールのマッチプレーを“リモート中継“で実施した。結果は2ホールを残して吉本の勝利だったが……松田が使っていた珍しいパターに注目した。

見た目はブレード。性能は高慣性モーメント

昨年のドライビングディスタンス3位、パーオン率6位とショットの指標はツアー屈指ながら、リカバリー率は76位、パーオン時平均パット数は57位とショートゲームに課題を残す松田鈴英。

そんな松田が、シーズン開幕前の“前哨戦“で手にしていたのは、テーラーメイドのニューモデル「トラスTB2」だった。実はこのパター、先週再開したPGAツアーで元世界ランク1位のダスティン・ジョンソンが使ったことでも話題のパター。その特徴は、見た目はブレードタイプだが、性能は高慣性モーメントという点にある。

画像: 吉本ひかる(左)と松田鈴英(右)がマッチプレー対決。松田が使用したパターはトラスTB2(写真提供:東急エージェンシープロミックス)

吉本ひかる(左)と松田鈴英(右)がマッチプレー対決。松田が使用したパターはトラスTB2(写真提供:東急エージェンシープロミックス)

なぜこのパターを選んだのか。

「コーチが持ってきてくれて凄い良かったので使っていたんですけど、今は試合で使用するか迷っています。アースのグリーンによっても変わると思いますけど、いつも使っているマレットかトラスパターか……」(松田)

と、残念ながらマッチプレーでは“不発“。思うようにカップに沈めることができず「もったいなかった」と述べた。

「トラスTB2」は、ネック形状こそ特異だが、基本的にはセンターシャフトのブレード型。マレット型パターを使用しているイメージが強い松田だが、本人いわく「センターシャフトも初めて」だったようだ。

画像: 「トラス」はヘッド形状が2種類で、それぞれクランクネックとセンターシャフトがあるが、松田が選んだのは「TB2」(写真は2020年ファーマーズインシュランスオープン 写真/姉崎正)

「トラス」はヘッド形状が2種類で、それぞれクランクネックとセンターシャフトがあるが、松田が選んだのは「TB2」(写真は2020年ファーマーズインシュランスオープン 写真/姉崎正)

今度は、彼女のコーチを務める黒宮幹仁に、このパターを勧めた意図を聞いてみた。

「彼女は“スパイダー“やマレット型のパターを使うことが多いですが、その理由は芯に当て続けられなくて、ボールが減速してしまうから。そのため、(芯を外してもボールが減速しにくい)スパイダーのような、高慣性モーメントパターが合っていたんです。トラスパターはピン型でも高慣性モーメントを実現したパターなんですが、『ピン型を使いたい』と彼女が言っていたので、勧めたんです」
ただ、実戦で思うような結果が出なかったことで、来週の開幕戦「アース・モンダミンカップ」で採用するかは不透明。ただ、黒宮は「今日のプレーを見ていて、打ててないというよりはラインが違う(笑)。彼女の場合はショットが“つく“から、パットを外すと目立っちゃうんですよね」とも分析していた。パーオン率が高いと、一般にパットの指標は下がりやすいから、黒宮も実は松田のパッティングに関しては「気にしていない」のだという。

「オフで一番気になっていたのはアプローチ。少しイップスのようになっていて、本人もグリーンに乗らない感覚があるとも話していたんです。それだとショットの影響もあるからよくないので、その辺りを徹底しましたね。(マッチプレーを)見ていた感じだとアプローチは打てていた。そこがアースに向けて一番の収穫だったと思いますね」

開幕戦となった「アース・モンダミンカップ」では選手とキャディとしてタッグを組む予定だという松田と黒宮。果たしてどんなプレー見せてくれるのだろうか。楽しみにしたい。

1本でピン型にもマレット型にも変えられる、世界初の変形パター発見!詳しくはコチラ↓

This article is a sponsored article by
''.