今週開幕する国内女子ツアー「アース・モンダミンカップ」。オフの間に米国のピン本社を訪れ本場のフィッティングを体験した渋野日向子は、どのようなクラブで“開幕戦”に挑むのか。在米ゴルフジャーナリストアンディ和田が米女子ツアーのフィッターから入手したクラブスペックを詳細にレポート。

ドライバーは短めの44.75インチ

アメリカ南西部アリゾナ州フェニックスにPINGの本部/工場があります。PINGと契約を交わす契約選手は年に1度はこの場所に訪れ、クラブフィッティングや新製品を試すということです。

画像: 新しいスペックのクラブで2020-21年シーズンの開幕戦に臨む渋野日向子(写真は2019年NEC軽井沢 写真/大澤進二)

新しいスペックのクラブで2020-21年シーズンの開幕戦に臨む渋野日向子(写真は2019年NEC軽井沢 写真/大澤進二)

昨年「AIG全英女子オープン」で優勝を飾った渋野日向子も今年のオフシーズンにPINGを訪れ、クラブフィッティングを重ねて、2020年シーズンに使用する14本のクラブを調整していました。

今回は渋野選手がJLPGAツアー開幕戦で使用すると予想されるクラブセッティング、クラブだけではなく、ホーゼルアジャスト、シャフト硬さ、長さ、ライ角、スイングウエイトなどかなり細かいスペックまでをご紹介します。

ドライバー:PING G410 Plus 10.5度
ホーゼルセッティング:(ロフトマイナス1度、3度フラット)
シャフト:フジクラVENTUS 5S
長さ:44.75インチ
バランス:D-1
グリップ:イオミック スティッキーグリップ

3番ウッド:PING G410 14.5度
ホーゼルセッティング:(ロフトスタンダード、3度フラット)
シャフト:フジクラVENTUS 5S
長さ:43インチ
バランス:D-1
グリップ:イオミック スティッキーグリップ

5番ウッド:PING G410 17.5度
ホーゼルセッティング:(ロフトマイナス1度、3度フラット)
シャフト:フジクラVENTUS 5S
長さ:42.5インチ
バランス:D-1
グリップ:イオミック スティッキーグリップ

ユーティリティ:PING G410 19度
ホーゼルセッティング:(ロフトスタンダード、3度フラット)
シャフト:フジクラ TR ハイブリッド75S
長さ:40.25インチ
バランス:D-0
グリップ:イオミック スティッキーグリップ

ユーティリティ: PING G410 22度
ホーゼルセッティング:(ロフトスタンダード、3度フラット)
シャフト:フジクラ TR ハイブリッド75S
長さ:39.75インチ
バランス:D-0
グリップ:イオミック スティッキーグリップ

アイアン:PING i210 5番~PW
シャフト:フジクラMCI 80S
長さ:38インチ(5番アイアン)
ライ角:オレンジ(1.5度フラット)
バランス:D-0
グリップ:イオミック スティッキーグリップ

ウェッジ:PING Glide 3.0 SS 52度
実質ロフト:51度
シャフト:フジクラMCI Mild 105
長さ:35.5インチライ角:オレンジ(1.5度フラット)
バランス:D-2
グリップ:イオミック スティッキーグリップ

ウェッジ:PING Glide 3.0 SS 56度
実質ロフト:57度
シャフト:フジクラMCI Mild 105
長さ:35.25インチ
ライ角:オレンジ(1.5度フラット)
バランス:D-3
グリップ:イオミック スティッキーグリップ

パター:PING SIGMA2 ANSER
長さ:33インチ
ライ角:2度フラット

昨年と比べるとウェッジのモデルが「Glide Forged」から「Glide 3.0」に変更。ロフトは52度と56度でロフトのギャップ(差)は4度だと思っていましたが、実質ロフトは51度と57度設定で6度ギャップなんですね。

またシャフトは(渋野ファンの方々はもうご存じかもしれませんが)、昨年使用していた 「フジクラ スピーダー569 エボリューションⅥ 」から 「フジクラVENTUS (ベンタス) 5S 」に移行しています。

今回はLPGAプロ担当のスコット・ウォルパ氏から渋野選手とのフィッティングと昨年の試合会場で見た感想を聞くことができましたので紹介いたします。

「ヒナコが標準よりも短い44.75インチというドライバーの長さを選択する理由はボールコントロールと弾道を少し低めに設定し、スピン量を抑えるためです。元々運動能力が高くヘッドスピードが速い選手です。身長が高く、腕が長いということもあり回転(トルク)が大きいので飛距離が出るように感じます。またヒナコはボールコントロールが優れていて左右に曲げる高度な技術を持っていて、単調なプレーではなく芸術家のように想像力を使った多彩なプレーを展開します。いろいろなタイプのコースやホールに対応できるといえるでしょう『SIGMA 2』のパターはインサートの影響で打感が柔らかいです。 女子プロに人気です。 ヒナコの他にもチョン・インジが長い間 SIGMA 2 ANSERを使っていましたし、コ・ジンヨンもSIGMA2のインサートで昨年のメジャー『ANAインスピレーション』を制しています(使用モデルはZB2)」(スコット・ウォルパ氏)

2019年の「全英女子オープン」優勝を記念したゴールドパターは純金製(写真提供/ピン)

優勝者に贈呈されるゴールドパターは、通常は金メッキですがメジャー優勝なら純金製になるそうです。全英女子でメジャー優勝を飾った純金パターはPING本部の優勝パター金庫に保管されてあるのですが、今回は特別に写真をいただいています。

今年は全米女子オープンが12月に延期になるなど変則メジャースケジュールになっています。 純金パターの「SIGMA 2 ANSER」のコレクションが更に増えることを期待しましょう。

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