現在開催中の国内女子ツアー「アース・モンダミンカップ」。その三日目の模様を、ライブ配信を介してスタート時から通しで観戦したプロゴルファー・中村修がレポート!

10位タイまでの16選手中、10名が1998年度生まれ以降の選手

アース・モンダミンカップ三日目のプレーが終わりましたね。今大会はYouTubeでのライブ配信、しかも複数の視点を見られるということで、テレビにスマホにタブレットに……と同時視聴しているファンの方も多いのではないでしょうか。

かくいう私も常にテレビでメイン配信の1チャンネル、タブレット2台で注目ホールを映す2・3チャンネルを視聴しながら、4チャンネルで選手のインタビューも聞き、PCではZOOMを利用したリモートプレスルームも随時チェック、といったなかなか忙しい週末を過ごしています。

さて三日目ですが、近年の国内女子ツアーのレベルの上昇を改めて感じる結果となりました。まずは3日目を終えた時点で10位タイにまで入っている16名の選手を見てみましょう。

■1位
田中 瑞希(黄金世代 ※1998年度生まれ)

■2位タイ
西郷 真央(2001年度生まれ)
古江 彩佳(プラチナ世代 ※2000年度生まれ)

■4位タイ
臼井 麗香(黄金世代)
酒井 美紀
鈴木  愛
渡邉 彩香

■8位タイ
大里 桃子(黄金世代)
菅沼 菜々(1999年度生まれ)

■10位タイ
稲見 萌寧(1999年度生まれ)
工藤 遥加
小祝さくら(黄金世代)
笹生 優花(2001年度生まれ)
野澤 真央
宮﨑 乙実
笠 りつ子

なんと16名中、10名が22歳以下の若手選手なんです。まず1998年度生まれの黄金世代が4名。2000年度生まれのプラチナ世代が1名、ふたつの世代に挟また1999年度生まれのはざま世代が2名。さらにプラチナ世代よりもさらに下の世代、2001年度生まれの選手も2名います。さらにそのすぐ下、17位タイには勝みなみ、畑岡奈紗、原英莉花と優勝経験のある黄金世代の選手たちが食らいついていますね。

トップを走る田中瑞希は3バーディ1ボギー、スコア70で三日目を終え、現在トータル11アンダーで2位タイとは3打差。まだ油断のできないスコアですが、今日のような歯切れの良いゴルフができれば初優勝をつかむことができるのではないでしょうか。

画像: 現トータル11アンダーで単独首位の田中瑞希(Getty Images/JLPGA提供)

現トータル11アンダーで単独首位の田中瑞希(Getty Images/JLPGA提供)

そんな田中のすぐ後ろを追いかけるのが、2位タイの古江彩佳。安定したショットで6バーディノーボギー、66で三日目を終え、スコアを大きく伸ばして現在トータル8アンダー。ピンチもありましたが、しっかりパーセーブし、獲れるところできっちりバーディを獲っていましたね。

昨年「富士通レディース」でアマチュア優勝を果たした際も非常に落ち着いたプレーを見せてくれましたから、最終日もきっちりスコアを伸ばしてくるでしょう。

同じく2位タイの西郷真央はアウトホールスタートで、出だしから2連続バーディ。16~18番の上がり3ホールで3連続バーディと、良い試合の入り方・終わり方で最終日に挑みます。オフの間のトレーニングで、苦手だったショートゲーム・パッティングを重点的に強化し、さらにアイアンも1番手ぶん飛距離増したそうです。その成果がさっそく実戦で発揮されていますね。

画像: トータル8アンダー、2位タイの西郷真央(Getty Images/JLPGA提供)

トータル8アンダー、2位タイの西郷真央(Getty Images/JLPGA提供)

一方、いまいちスコアを伸ばしきれなかったのが、三日目を終えてトータル7アンダー4位タイの鈴木愛。出だし3連続バーディで「このまま首位コースかな」と思いきや、ドライバーショットが不調気味。フェアウェイに落とせたのは18ホール中5回で、ほとんどをラフに打ち込んでしまい、なかなかピンに絡めない展開が続いていました。

画像: 三日目はドライバーの不調に苦しんだ鈴木愛(Getty Images/JLPGA提供)

三日目はドライバーの不調に苦しんだ鈴木愛(Getty Images/JLPGA提供)

さらに、二日目で池に入れトリを叩いた9番ホールでは、まさかの再度池ポチャでダボとしてしまいます。それでも6バーディ3ボギー1ダボ、1アンダーの71で三日目を終えました。ドライバーショットの不調で流れをつかみきれませんでしたが、うまく調整できれば最終日、必ずやスコアを伸ばしてくるでしょう。

最終日は午前中の天気が悪く、お昼頃から回復する予報が出ています。雨が降るとラフが深いぶん重くなってしまいますから、きっちりティショットを決めてフェアウェイからセカンドを打つことがスコアを伸ばすための条件となるでしょう。

若い世代の田中、古江、西郷らトップ組が最終日にどんなプレーを見せてくれるのか、注目です。

※2020年6月27日20時45分 一部誤字を修正しました

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