ボール位置を右足つま先線上に置き、上体を残して打つ感覚を体で覚える
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフのスウィングで昔から言われている「ビハインド・ザ・ボール」。ボールの後ろに頭を残せということですが、これがアマチュアにはなかなか難しい。どうしてもトップから切り返したときにボールを打ちに行ってしまうので、上体が突っ込んでしまう。分かっていても、なかなか直すのが難しいんですよ。
友達と一緒に練習してるのであれば、クラブで頭を押さえてもらえば練習はできるのですが、いつも誰かと練習しているわけではないし、ずっとそれをお願いするわけにもいかないしね。
週刊ゴルフダイジェスト7/28号の中に「フジタの時間」という藤田寛之プロの教えが描かれているマンガがあるのですが、ちょうどそこに一人でビハインド・ザ・ボールを練習する方法が載っていました。あの藤田プロが言っているのだから間違いないはず! さっそくやってみることにしました。
やり方はとても簡単。7番か8番アイアンを持ち、ボールを右つま先の前に置きます。そしてそのボールを70~80ヤード飛ばすくらいの意識で打つんです。そのショットを2球続けたら、今度はいつものボール位置にしてショットする。この3球を1セットにして繰り返し練習するんです。これをやることで上体を残したままボールを捉えるという感覚を体に覚え込ませることができるんですね。
右つま先の前にボールを置いて打ってみましたが、想像以上にボールが右にあってビビります。これを打とうと思うとかなり意識して右に頭をのこさないとボールに当たる気がしません。70~80ヤードを打つ感覚ですから、テークバックは腰くらいまでの感じですかね。しっかりと頭を残すイメージでハーフスイングすると、意外と上手く打てました。自然と少しハンドファーストになるような気もします。
2球右つま先前のボールを打ったあとに、いつものボール位置で1球打ちます。やはり慣れているボール位置だと安心しますね。ただ、右つま先前にボールがあるイメージで打ってみると、ボールにヘッドが届かず、トップ気味の球になっちゃうんです。それを無理に届かせようとすると、どうしても早めにリリースしてボールをすくうような動きになりがちで、これではせっかくビハインド・ザ・ボールができてもポコーンとした弱々しい球しか打てません。
何球か試してみましたが、どうやらしっかりと下半身から切り返して、左足に体重が乗っていかないとボールに届かないようです。左足を踏み込むように切り返して行くと、頭を残したままで厚い当たりが出るようになりました。頭を残したまま左にしっかりと踏み込み、ハンドファーストでインパクトできると完璧ですね。この感覚で打てるようになると、ボールはつかまるし、飛距離も伸びるんじゃないかと思います。
この練習を10セットほどやってみてから、普通にフルショットをしてみました。頭を右に残して振るイメージが残っているせいか、今までよりもビハインド・ザ・ボールで打てているような気がします。頭がしっかり残れば、フォローで頭とクラブヘッドが引っ張り合う感じになりフォローも大きくなりヘッドスピードも上がるような。これはドライバーの飛距離アップにも効きそうな気がします。
ルックアップして打つときも頭が残ってないとただのヘッドアップになってしまうので、ルックアップに取り組んでいる人もこの練習は役に立ちそうです。
このマンガで藤田プロが言っていますが「ゴルフはやっているつもりでも、できていないことが多いスポーツ」です。何かを直そうと思ったら、かなり大げさな動きをしないとなかなか直らないんですよ。
今回のドリルはとてもいいと思いますが、これをやっても上体が突っ込んでしまう人は「頭を動かさない」というイメージではなく、真逆の動きで「頭を後ろに動かす」くらいのことをやってみましょう。インパクトのときに後ろを向く感じですね。そのくらいやっても、意外と他人から見ると普通の動きにしか見えないものです。一度動画を撮ってみるなどして、自分の動きを確認すると良いかもしれませんね。