タイガーは18位タイ、松山80位タイで初日を終える
5ヶ月振りにPGAツアー競技の場に戻って来たタイガー・ウッズの初日は1アンダー「71」、首位と5打差の18位とまずまずのスタートでした。 「メモリアルトーナメント」は帝王ジャック・ニクラウスが育ったオハイオ州にあるミュアフィールドビレッジGCが開催コースです。
過去5回この大会を制しているタイガー・ウッズは4バーディ3ボギーという内容でした。歴代優勝者の松山英樹は1バーディー、3ボギー、1ダブルボギーとふるわず3オーバー「75」、初日の順位は80位と少し出遅れてしまっています。
初日のコンディションは南西から吹いた強い風が選手を苦しめました。アンダーパーの選手は24人のみ。前週行われた同じ会場での初日のアンダーパーは63人でした。タイガーと松山英樹の大会初日基本スタッツ/データは下記の通りです。
タイガー・ウッズ | 松山英樹 | |
スコア | 71 | 75 |
フェアウエーキープ | 8 / 14 | 5 / 14 |
パーオン | 13 / 18 | 7 / 18 |
パット数 | 29 | 27 |
3パットホール | 0 | 1 |
バンカーセーブ | 0 / 2 | 0 / 1 |
リカバリー | 2 / 5 | 8 / 11 |
プレー後のインタビューでタイガー・ウッズは「最初の数ホールは良い感じでしたがその後バーディチャンスを上手く沈めることができなかったです。 ティショットには満足していますし、アイアンの感触も良いです。 しかしパッティングのタッチが弱めでした。久し振りの試合参戦なので実戦感覚が多少鈍っていましたが、全体的には上手く良いスタートができたと思います」と語っていました。
タイガーがドライバーを使用したホールは6ホールのみ(6番、7番、10番、11番、13番、15番)でした。 パー5の5番と15番のティショットではフェアウェイをとらえることができずに2オン狙いができませんでした(15番は3打目を寄せてバーディ)。
1番で3メートル、そして最終ホールで4.4メートルのバーディを決めていました。しかしその2回以外はライン読みとタッチが合っていないようでした。5メートル以内のバーディチャンスにつけた回数はタイガーの6回(内4回カップイン)に対し松山英樹は3回(内1回カップイン)でした。2人の細かいパッティングデータとパー5のデータは次の通りです。
タイガー・ウッズ | 松山英樹 | |
3メートル以内の 短いパットをカップインした割合 | 17/18 | 18/23 |
3メートル~6メートルのミドルパットをカップインした割合 | 1/5 | 0/2 |
パー5 通算スコア | -1 | +1 |
パー5 2オン成功 | 0回 | 0回 |
これを見ると松山はショットに加え、パッティングにも精彩を欠いたことで、ミュアフィールドビレッジGCでの自己ワーストの初日スコアを喫してしまったようです。しかし最終ホールとなる9番では108ヤードからの2打目をピンそば1.5メートルに絡めバーディフィニッシュ。 明日の大会2日目の巻き返しに期待しましょう。
タイガーと松山のドライバーショットデータは次の通りです。 タイガーが5度目の大会制覇した8年前の数値もありますので比較してみましょう。 大会初日、7番(タイガー)は向かい風アゲンスト、17番(松山)は追い風という状況でした。
タイガー・ウッズ | タイガー・ウッズ(2012年) | 松山英樹 | |
測定ホール | 7番 | 7番 | 17番 |
ヘッドスピード (m/s) | 50.6 | 54.4 | 50.9 |
スピン量 (rpm) | 2496 | 2796 | 2812 |
打ち出し角 (度) | 12.6 | 11.8 | 10.9 |
ボール初速(m/s) | 75.9 | 78.7 | 76.6 |
飛距離(ヤード) | 279 | 307 | 347 |
明日の大会2日目は西からの風が吹く予報になっています。 前週のワークデイ・チャリティオープン開催時よりもコースセッティングは難しくなっているようです。芝の刈高やピンポジション(ホールロケーション)が厳しくなっているので優勝スコアは一桁台、伸びたとしても最終的に2桁アンダーに達する選手は2、3人になるのでは? と選手やキャディは予想しているようです。
厳しいセッティングになればなるほど、このコースでの経験豊富な選手が上位に残るサバイバルゲームの展開になると私は予想します。 松山がどれだけ巻き返するか、タイガーやマキロイらのランキング上位者の動向も見ながら最終日の争いを楽しみたいと思います。