上位5位のモデル中、ロフトが30度を超えたモデルは1つのみ
2020年上半期アイアン総売り上げランキング、1位から5位は以下のようになっている(カッコ内は7番のロフト角)。
1位:ダンロップ「ゼクシオ11」(28度)
2位:テーラーメイド「SIM MAX」(28.5度)
3位:キャロウェイ「マーベリック」(27度)
4位:ピン「G710」(28度)
5位:テーラーメイド「P790」(30.5度)
2019年12月に発売された国民的ブランド、ゼクシオの最新モデル「ゼクシオ11」が堂々の売り上げ1位。ドライバーではトップの座をゆずったが、国産やさしいアイアン代表格の面目躍如となった。
ボディ下部の溝によってたわみを生み出し反発性能を高める「ツイングルーヴ」テクノロジーによって、過去モデルからさらにやさしく飛ばせるヘッドに進化。さらに、グリップエンド内部に10グラムのウェートを搭載しカウンターバランス効果を生み出すことで、振り抜きの良さや、クラブ軌道の安定性向上にもつながっている。
とはいえ、2~5位は海外メーカーのアイアンがズラリ。2~3位にはウッド類でも人気を誇るブランド、SIMとマーベリックのアイアンがランクイン。
2位の「SIM MAX」はスイートエリアをコントロールする技術「インバーテッドコーンテクノロジー」を番手別に設計。3位の「マーベリック」はロング、ミドル、ショートアイアン別に最適なインパクトを得られるよう専用のAIフェースを設計するなど、両者とも番手別の設計を採り入れることでよりミスを減らし飛ばせる工夫がなされている。
4位の「G710」はピン史上最大の慣性モーメントを実現した飛び性能もさることながら、グリップエンドにスウィングのデータを収集できるデバイス「アーコス」が標準搭載されていて、スウィングやラウンドデータの分析などが可能なことでも話題になった。
5位には、アスリート好みのルックスを持つ「P790」がランクイン。低重心化によって寛容性を高め、アスリートやプロが嫌がるミスをなくしつつ、やさしさを追求したモデルで、上位5位までのモデルの中で唯一ロフト角(7番の場合)が30度を超えている。
1~4位のアイアンはロフト角27.5~28度(7番の場合)と、やはり近年人気を集める飛び系アイアンが軒を連ねている。ロフト角が26度を下回るような超がつく飛び系は、今回のランキングには入ってこなかったが、近年続くストロングロフト化の波と、その人気を再認識できるランキング結果となった。