奇数モデルが先調子、偶数モデルが中調子で設計されるフジクラのフラッグシップモデル「スピーダーエボリューション」シリーズ。その7代目となるスピーダーエボリューションⅦは、5代目のスピーダーエボリューションⅤをさらに進化させた先調子シャフトだ。
素材・製法に工夫を凝らすことでエネルギーロスを抑えてインパクト効率を高め、適度なしなりが生む“新感覚の加速”で飛ばすというのがその売り文句。そのラインナップは70グラム台から軽量帯では30グラム台まで10グラム刻みに用意されている。
その性能をたしかめるべく、ヘッドスピード45m/sで持ち球はフェードのみんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修と、ヘッドスピード35m/s、持ち球は同じくフェード系の女性編集部員Aが試打会に参加した。
まず、60グラム台のスピーダー661エボリューションⅦ のSシャフトを試打した中村はこう言う。
「スパッと振れて振り抜きがいいですね。スウィング中にしなりをしっかり感じられますが、変にねじれる感じがない。打ってみると適度につかまるので、振りにいっても左に引っかからないです。先調子というより先中調子で幅広いスウィングタイプにマッチしそうです。先端に超高弾性シートが巻いてあることでインパクトで当たり負けもしませんから、大型ヘッドとも相性がいいと思います」(中村)
ヘッドスピード43m/sで打ったボールはボール初速64m/s、スピン量は2478回転の適度なスピンで飛距離は250ヤードと、飛距離も出ていた。
適度なつかまりがありながら、振っても左に行きにくいということからもわかるように、「“エボ7”は一発の飛距離だけを追求したのではなく、安定して飛ばせる性能があるのではないでしょうか」と中村は言う。
また、フジクラといえば軽量シャフトを作るのが上手いメーカー。スピーダー351エボリューションⅦのRシャフトを、今度は女性編集部員Aが打ってみた感想がこうだ。
「右に打ち出したボールが戻ってきてくれたりしたのでつかまり性能は高いと思いますし、30グラム台ながら当たり負けしない、頼りなさを感じないのもいいと思いました」(A)
もちろん、“売れ線”は60グラム台、50グラム台といったところだろうが、最近では軽量シャフトの進化が目覚ましい。注目シャフト、スピーダーエボリューションⅦを試打する際は、軽めの重量帯のものもテストしてみると面白いかもしれない。