黒一色仕様はPGAツアーで勝利も挙げている
ウェッジの巨匠ボブ・ボーケイ氏が手掛けた「ボーケイデザインSM8ウェッジ」には、その発売当初から非メッキ処理でヘッド全体が黒色のジェットブラックがラインナップされていた。
今回発表されたジェットブラックリミテッドもそのヘッドを採用しているのだが、違うのはシャフトとグリップ。トゥルーテンパーの「ダイナミックゴールドS200」のブラックオニキスカラーのシャフトと、ヘッドにも刻印されているBVウィングロゴがあしらわれたゴルフプライド「ニューディケード・マルチコンパウンド」のブラック/グレーカラーのグリップが装着され、クラブ全体が黒で統一されているのだ。
「黒いシャフトとグリップを組み合わせることで、シャープなセットアップになります」と公式サイトで説明するのはボーケイのツアー担当、アーロン・ディル氏。ツアーでもジェットブラックのヘッドは好評だという。
「私は毎年、ツアーバンにジェットブラックのヘッドをどんどん追加しています。プロたちはその見た目や、(ジェットブラックの)加工やペイントによって得られるコントラストを気に入っています」(アーロン・ディル氏)
2020年1月に開催されたソニーオープン・イン・ハワイを制したキャメロン・スミスもブラックオニキスカラーのダイナミックゴールドツアーイシューを装着した“オールブラック仕様”のSM8ウェッジを使用している。
プロに限らず、ジェットブラックカラーのモデルは海外、とくにアメリカで人気を集めているという。というのも欧米人、とりわけ白色人種は瞳の虹彩が薄く(瞳の色が青く見える)、それによって同じ明るさでもよりまぶしく感じやすいのだ。
とくにロフトが寝ていて太陽光がフェース面に反射されやすいウェッジの場合、シルバーカラーだとまぶしすぎてしっかり目標に対して構えられない場合もある。そこでブラックカラーにするわけだ。
「ジェットブラックは、日差しが強い日に(クラブに反射することによって発生する)グレアを減らすのにも役立ちます」(アーロン・ディル氏)
ちなみにこのジェットブラック限定モデル、日本での取り扱いについては未発表。日本人に多い茶色や黒寄りの瞳は光を通しにくいが、それでもまぶしく感じることはある。そしてなにより黒一色は精悍な印象でカッコいい。続報に期待したいところだ。