全英女子オープン(AIGオープン)にディフェンディングチャンピオンとして出場する渋野日向子。過去に全英オープンを9回開催したリンクスコース「ロイヤルトゥルーンGC」でどんな戦いを見せてくれるか。国内外のメディアから受けたインタビューを全文掲載。

海外メディアからの質問

ーー全英を優勝したあとはどんな気分でしたか?

人生が変わった瞬間、1週間で芸能人になった気分でした。

――全英の優勝者になってからタイガーに会ったり、一日警察署長を務めたりといろいろな経験をしたと思いますが、思い出深い経験は何ですか?

全英優勝に勝ることはなかったかなと思います。

――日本に帰国したときどのような歓迎を受けましたか?

空港で皆さんの前に出るときに、テレビで見る光景を自分が目の当たりにした。すごいたくさんの人に出迎えてもらって、鳥肌が立ちました。

――ロイヤルトゥルーンをプレーしてみてどんな印象でしたか?

思ったよりも風も吹いていなかったし、雨が降ったせいかグリーンも柔らかいのかなという印象と、フェアウェイも若干柔らかい感じがした。ターフも飛んで行ってくれるような感じだったので回りやすい印象は持ちました。ラフは曲げてしまえば長いところに入るのですが、気をつけなければいけないと思ったのはフェアウェイバンカーに入れないことだと思いました。

――8番パー3ポステージスタンプのバンカーについてはどうですか?

右のバンカーを昨日は練習しました。(距離が)短いのに難しさがあったのでテレビで見る以上にすごく狭く感じました。

――ロイヤルトゥルーンでの全英オープンを見ていましたか?

2016年の最終日を18ホール見ていました。印象的には風の強さだったり、(地面やグリーンが)硬いんだろうな(という印象)、テレビでも狭く見えたのですが狙いどころも限られるなと思ってた中で実際に回ってみると、テレビで見た通りだなというところもあれば、思ったよりもグリーンが柔らかい印象も受けました。

画像: 「AIGオープン」(全英女子オープン)にディフェンディングチャンピオンとして臨む渋野日向子(写真/Getty Images)

「AIGオープン」(全英女子オープン)にディフェンディングチャンピオンとして臨む渋野日向子(写真/Getty Images)

――明日も練習ラウンドすると思いますが、気をつける点は?

フェアウェイバンカーに入れないティショットの練習、グリーン周りのアプローチもしっかり見ていきたい。

――全英で優勝したあと日本を訪れましたが、どの雑誌も新聞も渋野選手を取り上げていて驚きました。なにか難しかったことはありましたか?

ゴルフ雑誌などで私が表紙になっていることが多くて、新聞でも取り上げていただくことも増えましたし、そういうのを見ると自分とは思えない感じだったと思います。自分が優勝したことによって求めるゴルフの質、内容のレベルを上げてしまったというか、高いことを求めてしまってかみ合わない時期はありました。

――優勝してスマイリングシンデレラと呼ばれましたが、以前から自然と笑顔でプレーしていたものか?

今まで笑顔を心がけてプレーしてはいましたが、全英の優勝したことによって笑顔の大切さをまた気づかされました。それまでも心がけては回っていました。今週はほぼ雨の予報なのでリンクスは雨や風によってすごく頭を使うコースになってしまう。ディフェンディングチャンピオンでもあるので去年の自分らしさを忘れないように、去年と違った自分を見せられるように頑張りたい。

――スコットランドでの2週間はどんな印象ですか?

スコットランドに来るのは初めてです。リンクスといったら一日で四季が訪れるというイメージがありました。そこも考えて準備はしてきています。

国内メディアからの質問

――先週(出場したスコットランド女子オープン)との印象の違いは?

昨日18ホールプレーしてみて、先週よりも回りやすさはロイヤルトゥルーンのほうが感じました。雨が降ったせいかフェアウェイやグリーンも少し柔らかい印象。ウェッジだとバックスピンで戻ってくるくらいだったのでそこに関しては先週よりはやりやすい印象を受けました。

――土日に練習できた? (予選落ちした先週から)修正は?

土曜日はショットメインで、ハーフショットでいい動きをしたり。抑えのショットでいい動きをしたり、アプローチ、パターも練習しました。

画像: 国内外のメディアからのリモート会見で質問に答えた(写真/Getty Images)

国内外のメディアからのリモート会見で質問に答えた(写真/Getty Images)

――先週は予選通過したい、今週は連覇できるのは自分しかいないと話していましたが今の心境は?

先週リンクスをプレーしてみてリンクスの難しさを自分が思っていた以上に感じた。2連覇は少なからず心の中にはありますが、それ以上に求められることが多すぎて、自分の今の技量だったり頭の使い方ではまだリンクスでは対応できないんじゃないかという思いはある。その中でも自分の最大限の力を出していいゴルフができるように頑張りたい。

――体調は?

めちゃくちゃ元気です!

――どんなショットが求められそうか?

まずティショットに関しては絶対にフェアウェイバンカーに入れないような、ちょうど入るような距離のところ、飛び過ぎたら入るようなところもあるのでそれも気にしつつティショットのクラブ選択がかなり大事という印象。それと昨日プレーした中では風があまりなかったので高い球を打ってもいい感じだったのですが、風が吹くことによって左右の風だったりするとコントロールショットや低い球も求められると思うので練習しないとな、という印象です。グリーンに関しては先週よりまだ月曜の段階では遅い、それよりもグリーン周りは砲台や平らなところもあるので落とすところによってはしたまで落ちてしまうところもあったので、いろいろなアプローチが結局は求められると思いました。

画像: 練習ラウンドではグリーンの硬さ、ポットバンカーなどコースをチェックした(写真/Getty Images)

練習ラウンドではグリーンの硬さ、ポットバンカーなどコースをチェックした(写真/Getty Images)

――1878年開場で全英オープン9回開催のコースですが、ロイヤルトゥルーンでプレーする印象は?

ディフェンディングチャンピオンでこの試合を迎えられるというのは一生に一度あるかないかと思っているので。本当に感慨深いというか。どんな状況、どんなときでも一瞬たりとも無駄にしない時間を過ごしたい。いろいろ噛みしめてこの一週間を生きていきたいと思いました。

――予選ラウンドの組合わせはどうですか?

(アシュリー・)ブハイさんは去年三日目と最終日と回らせていただいて予選を同組になって嬉しい。楽しんで回れるんじゃないかという印象です。ブルック(・ヘンダーソン)さんは去年練習ラウンドで一度回らせていただき写真も撮らせていただきました。米ツアーで何勝もしている方なのでいい勉強になるなと思います。

――前回のチャンピオンとして会場入りして重圧が高まった?

いたるところに私の写真があったり駐車場に専用のディフェンディングチャンピオンの駐車場があったので来年はレンタカーで来ようと思いました。重圧というよりはディフェンディングで迎えられることに誇りを感じ、どんな瞬間も噛みしめています。

――先週、プレッシャーを感じていると話していたが、リンクスに対するもの、ディフェンディングチャンピオンに対するもののどちらか?

正直どっちもですね。リンクスに対してまったく対応ができなかったので、それが今週もリンクスなのでちょっと怖いという思いもあったり。でもディフェンディングなので下手なゴルフはできないという思いが込み上げてきたのですが、こちらに入ってからは下手なゴルフができないとか、そういう思いは消えて、自分なりに楽しめたらいいんじゃないかと思うようになりました。

――プレッシャーと楽しみだったらどちらの方が大きい?

うーん、難しいですね。6:4で6が楽しいかな。4がプレッシャーです。

――そのプレッシャーは日本の試合にでは感じることができないものですか?

うーん、そのプレッシャーは去年全英を勝ってからデサント(デサントレディース東海クラシック)で優勝するまで一か月ほど感じてたものかなと思います。

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