PGAツアーが公式ツイッターでタイガー・ウッズの練習風景を撮影した動画を公開した。
内容はグリーン上でパッティング練習しているものだが、使っているクラブが面白い。パターとウェッジを交互に打っているのだ。パターでは普通に打ち、まったく同じボール位置で、同じターゲットに向けて、クラブだけをウェッジに持ち替えて、リーディングエッジでボールを転がしている。
ピンが立てられたままのカップに向けて転がしたボールは、パターでも、ウェッジでも2球続けてカップイン。“刃”でヒットしているだけにウェッジで打ってもボールが空中に浮く様子は見られず、パターで打ったのと同じように転がっていく。
果たしてこの練習はどんな意味を持つのだろうか。ショートゲームの専門家としても知られるプロゴルファー・石井忍に話を聞いてみた。
「ヘッドの上下動をなくす事で、本当の意味での“芯”でとらえる練習ではないでしょうか。ドライバーやアイアンには『上下のミスヒット』がありますよね。パターも同じで、良い転がりをさせるには上下の打点も意識する事が大切になりますから」(石井)
パターで芯を外すというと、トウ側、あるいはヒール側に打点がズレる「前後のミス」を想像するが、実際はフェースの上っ面、あるいは下目に当たる「上下のミス」も起こる。ウェッジではその上下のミスが許されないというわけだ。
タイガーに限った練習法ではなく、たとえば日本の女子ツアーで活躍するアン・ソンジュも上下の打点を意識する練習を取り入れていると石井は言う。
我々アマチュアゴルファーはゴルフ場に許可なくグリーン上でパター以外のクラブを使うことは出来ないが、自宅のパターマットであればできる。タイガーのように上下の打点を意識して
練習すれば、タイガーのような転がりが得られる……かも。